花王・澤田社長、「脱デフレ型成長モデル」を軸により積極的な事業展開へ

週刊粧業 2015年1月1日号 12ページ

カンタンに言うと

花王・澤田社長、「脱デフレ型成長モデル」を軸により積極的な事業展開へ
 花王は、「中期3カ年計画K15」の中間にあたる14年度、資産の最大活用により付加価値をさらに高める「脱デフレ型成長モデル」の構築に取り組み、想定以上の成果を挙げた。K15の最終年度である15年度は、連結売上高1兆4000億円、連結営業利益1500億円、海外売上高比率30%以上の達成を目指す。澤田道隆社長に昨年度の回顧と今年度の基本方針を中心にインタビューした。

「形をつくる」ことを徹底し、
2014年はシェアアップで成果

 ――まずは、昨年1年間を振り返っていただけますか。

 澤田 2014年は、中期3カ年計画の中間の年でしたので、数字上、13年を超えて15年に近づくというだけでなく、「形をつくる」という意味で重要な年だと認識してスタートしました。

 「資産の最大活用」ということを言い続けてきましたが、それは14年につなげるためでした。13年をいい形で終えることができ、14年をさらにいい形に持っていくためには、「利益を出せるモデルづくり」が大切ということで、資産の最大活用に取り組んできました。そのモデルというのは、費用をうまく使って売上げ・利益を増やし、得た利益をさらに高付加価値化に投資し、成長をし続けるという「脱デフレ型成長モデル」であります。このモデルをしっかりと作っていくことは、K15の達成、さらにその先の20年、30年に向けた花王の成長にとって欠かせません。結論からいうと、非常に「いい形(モデル)」ができつつあるということを実感しています。

 「消費増税前の駆け込み需要を取り込む」「反動減の回復を促進する」ことはもちろん重要でしたが、資産の最大活用により付加価値化を高めて「脱デフレ型成長モデルをつくる」ということの方がより重要でした。

 実際に14年は、前年に比べてかなり設備投資や研究開発費、販売促進費を掛け、掛けたお金以上に利益が出る構造への変換が図れています。また、「脱デフレ型成長モデル」の影響は、トイレタリー全体のシェアにも表れています。一度として前年のシェアを下回ることなく、シェアアップが図れました。年初に「こうありたい」と思ったイメージ以上に数字もついてきていますので、大きな手応えを感じています。

あと86%

週刊粧業の有料プラン(制限なし)をご契約の方のみ閲覧可能です

  • PC、スマホからいつでも
  • WEBでかんたん記事検索
  • お手元に届く紙面版も販売
有料プランについてはこちら
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 花王・澤田社長、「脱デフレ型成長モデル」を軸により積極的な事業展開へ

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop