アヴァンセ八木社長、目元用化粧品で確固たる地位の確立へ

週刊粧業 2015年1月19日号 8ページ

カンタンに言うと

アヴァンセ八木社長、目元用化粧品で確固たる地位の確立へ
 ハリウッド化粧品の戦略子会社に位置付けされているアヴァンセ(本社=東京)は、2010年5月に八木奨二社長が経営のトップに立って以降、リニューアルやタイムリーな新製品の発売によって着実に業績を伸ばしている。

 1937年にハリウッドのメイ牛山氏が国内に初めてマスカラを紹介してから、アヴァンセが目元用化粧品に特化して製品を販売してきたが、大手競合他社の製品に押され、伸び悩んだ時期も経験した。現在ではアジア市場にも進出するなど海外展開も順調だ。

 熾烈を極めるアイメーク市場をどのように生き残り、成長していくのか。八木社長にこれまでの戦略と今後の展望について話を伺った。

ブランドの抜本的な改革で
「ラッシュセラムEX」を基幹製品に

 ――社長就任以来、アヴァンセの業績拡大が続いています。

 八木 11月20日で半期が終わったが、その時点で前年比は15%アップしていた。予算は十分に達成しているため、通年ではさらに伸びると予想している。

 2010年にアヴァンセの代表として舵取りを任され、1年で業績を1・5倍に拡大して、現在は2倍強にすることができた。当社は競合他社に押され、低迷した時期もあった。その当時は業績も横ばいが続いていたので苦難の第一関門は突破したと考えている。

 ただ、私が就任した時はすでに「マスカラ戦国時代」が始まっており、マスカラを筆頭に目元まわりの化粧品が多数開発され、市場競争の導火線に火が着いていた。この市場で存在感を示すためには、抜本的な改革を実行しなければ生き残れないという危機感が確かにあり、製品の入れ替えを実施した。

 ――就任直後から新製品の発売が相次ぎ、売場での露出が高まっています。どのような戦略を立てていたのでしょうか。

 八木 本来ならもっと業績が伸びていてもおかしくないメーカーと認識している。当社の商品は寿命が長いことが特徴であり、強みでもあった。

 しかし、年々目元用化粧品が増え、市場競争が熾烈化していく中、ある程度のアイテム数と新製品開発のスピード感がないと、競争からはじき出されてしまう。競合と勝負するために、新製品をタイムリーに発売し、情報発信を行うことが当社にはあまりできていなかった。

 その準備として、まず就任初年度は製品の見直しを行う必要があった。

 当社の基幹ブランド「ジョリ・エジョリ・エ」のアイライナーや、まつ毛専用の薬用育毛料「ラッシュセラムEX」は当社の顔となり得る製品で、かつ比較的販売も順調だったが、まだ足場が弱かった。そこで改革の手始めとして、この2製品を軸としたマーケティングを開始した。

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