ヒノキ新薬 阿部武彦社長、「初心ではない、新たな初心」に戻る

週刊粧業 2016年1月1日号 41ページ

カンタンに言うと

ヒノキ新薬 阿部武彦社長、「初心ではない、新たな初心」に戻る
 街も国も人があってのもの。いや、人がいなければ、街とも国とも言えない。

 オリンピックに向かって、「東京を世界一美しい街に」というようなことが言われました。美しい街とは、少なくとも半分は、そこに暮らす人々の姿、人々の感性も含めての人間性、文化性が、街を美しくさせるのではないでしょうか。

 少なくとも、人々の美しさに関与する化粧品業界に携わる者として、皮膚や髪の毛の美しさだけではなく、人間行動の美しさ、歩き方や立ち居振る舞い、食事のマナーや買い物の仕方に至るまで、本当の美しさは、単に「化粧」としての美しさだけではないということです。

 今街を歩くと、若者のだらしないファッションだけでなく、かつては一生懸命美しくあろうと努力をしていた「ご高齢の」方々が、黒主体か、地味な色の衣類を身に着け、リュックサックを背負う姿を見ると、年相応のおしゃれをしてほしいと思います。

 「クールビズ お月見過ぎたら ルーズビズ」と私は申しておりますが、ルーズな締まりのない身づくろい、そして人の流れも気にせず、道路、あるいは通路の真中での立ち話。飛び交う変な日本語。女の子が「やばい」「うめー」はないでしょう。

 そういった醜い立ち居振る舞い、言動、周りに気を配ることのない大袈裟な馬鹿笑い。すべてとは言わないまでも、かなり大きく影響しているのが、特にテレビのお笑い番組ではないでしょうか。

 最近では化粧品業界のテレビコマーシャルも少なくなっているだけに、そういったテレビ番組の影響を与えられる力はないとしても、少なくとも、美に携わる化粧品業界が、そのような事態をリカバーすべく、大袈裟に言えば、立ち上がるべきではないかと思うのです。

 当社は、全社禁煙を社是としてから、ほぼ30年。禁煙のみならず、自身の健康を維持・管理することと、教養を高める文化活動を積極的に行うことを目的する「健康・情操向上制度」を設け推進し、かなりうるさい企業だと思われ続けてきましたが、国際社会における日本人の差別化を図る、名付けて「大和マナー」を取り戻すことではないかと思っています。

 そして、いつの間にか創立から60年。日本の企業は、戦後の復興の中から起業され、60年、70年創業という企業が多いのではないでしょうか。

 日本の成長とともにあった、当社のこれまでの過程を振り返り、まさに還暦ではありませんが、今一度「初心ではない、新たな初心」に戻り、新たに歩んでいきたいと思います。
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