最近は中国でも髪を染めている人が増えました。若者を中心にヘアスタイルにこだわりを持つ人が増えてきています。昨年インターネット調査専門サイト『問巻星』が132人の大学生を対象に実施したアンケートによると、「今現在髪を染めている、或いは以前に髪を染めたことがある」と回答した人は全体の3割に上りました。
髪を染める理由の1位は「おしゃれだから」で、ヘアスタイルがファッションの重要な要素と考えられていることが分かります。しかしその反面9割弱の人が「ヘアカラー剤は人体に悪影響を及ぼすと思う」と答えており、安心して使えるヘアカラー剤のニーズは高まっています。
中国では、自宅でヘアカラーをする人が少なくありません。その理由の一つとして、中国の美容院に対する信頼度の低さが挙げられます。中国には日本のようなしっかりとした美容免許制度がなく、そのサービスも日本の美容院とは随分異なります。
北京の美容院に行った時のことです、受付の女性にヘアカットをしたいと伝えると「まず美容師を指名して下さい」と言われ写真を渡されました。それはまるでブロマイド写真のようで、かつ技術や職歴についての説明は一切ありません。ここは中国全土でフランチャイズ展開している有名な美容院だったのですが、技術よりも見た目を重視していると感じました。
沖野真紀
中国女性市場専門調査会社 (株)ブルームス代表取締役
定性調査に特化したインサイトマーケティングを得意とする。また、日本とアジアのメディアで美容通としても活躍中。その知見と現地調査でアジア女性の美容ニーズの分析に努めている。
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