有名なスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」を学び始めたが、なかなか読み進められない。
読むだけでも一苦労だが、意味を解釈して実行に移すとなると、本当にたいへんだ。「学び」などという大それたことでなくとも、たとえば食生活を反省して、ダイエットにチャレンジしても毎回リバウンドしてしまうし、掃除は毎日こまめにしたいと思っても3日坊主になってしまう。
とにかく身についた「生活習慣」を変えるのはとてもたいへんで、それなりの「覚悟」がいることなのだ。
人間は「21日間」同じ行動を続けると、新しい習慣として身につくと言われているらしいので、心を入れ替えてもう少し頑張らなくてはと思っている。
習慣といえば、スキンケアやメイクのお手入れ手順も「生活習慣」の1つだ。特に私のような中高年になると、長い間に身についたお手入れ手順の習慣はなかなか変えられない。
たとえば基礎ケアの3ステップが面倒臭いから「オールインワン」に切り替えようと人気のブランドを購入しても、しばらく使っているうちに何か物足りなくなり、結局化粧水も使ってしまったりする。
「W洗顔不要」という売込みに引き付けられて購入した「クレンジング」なのに、しばらくすると、もう一度石鹸でW洗顔をしてしまったりしている。こんな経験を持つ人は、たぶん私だけではないはずだ。
そのように考えると、化粧品の「お手入れ手順」はとても大切なルールだと思う。化粧品はプロダクトとしての『物』を販売するだけでなく、お手入れ手順やお手入れ方法という「習慣」も含めて販売しているのだと、あらためて気づかされる。
それならば、化粧品を販売する際にも、この「21日間」の法則が有効なのではないかと思う。ご購入から21日間、喜んでお使いいただけるような特別な方法や、21日の間にこの製品を続けたい(使用方法も含めて)と強く思っていただける理由があれば、継続購入の動機付けになるのではないかと思う。
つまり、新しい商品を販売する時に、あるいは新規顧客開発をする時に、あらかじめ設定した「21日間プログラム」を提供してはどうか? ということである。
楽しくなって、ついつい続けてしまうようなゲーム感覚の「お手入れ日記」や、お手入れのたびに肌がきれいになっていくことを実感できる「自分へのきれいの褒め言葉」カレンダーなどがあったら面白い。
化粧品販売の施策としては「邪道」かもしれないが、人はちょっとした励ましや、嬉しい言葉で、心がうきうきするものだ。せっかく使っていただくなら、楽しくきれいになっていただきたいではありませんか。
鯉渕登志子
(株)フォー・レディー代表取締役
1982年㈱フォー・レディーを設立。大手メーカーの業態開発や通販MD企画のほか販促物制作などを手がける。これまでかかわった企業は50社余。女性ターゲットに徹する強いポリシーで、コンセプトづくりから具体的なクリエイティブ作業を行っている。特に通販ではブランディングをあわせて表現する手腕に定評がある。日本通信販売協会など講演実績多数。
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