第6回 新コンセプトの採用による先行者利益を長く享受する方法

【週刊粧業2016年1月25日号11面にて掲載】

 アンチエイジング、プラセンタ、オーガニック、ロハス……ある企業が新しいコンセプトを打ち出しても、それがヒットの兆候を見せると競合企業が次々と同様のコンセプトの下、新商品を企画・販売し始めます。そうなると企業間の競争は激しくなり、最初にそのコンセプトを採用した企業の利幅も薄くなってしまいます。しかし、実は先行者利益を享受する期間を長くするひと工夫があるというのが今回のテーマです。

 他業界と比べ企業間の競争が激しくマーケティングの巧拙によって企業の明暗が分かれる化粧品業界ですが、新しいコンセプトを打ち出していくか、それとも、他社の動向を見つつ上手に後追いしてくのがいいのかなど、さまざまな事業戦略があると思います。

 一般に、大手企業の場合は、自社ブランドの信頼感という強みがあるので、後追い戦略を採用すればリスクを低く抑えることができます。とはいえ、大手同士の競争という点で考えるとやはり新コンセプトを打ち出す努力も必要です。

 一方、中小企業の場合は、後追いで薄い利益を得る戦略もあるにせよ、企業を次の段階へ成長させるためには積極的に新コンセプトを打ち出し、先行者利益を享受することが理想です。それでは、先行者利益を享受できる期間を長くするにはどうすればよいでしょうか。その答えは、商標登録です。

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髙橋 伸也

フルブルーム国際商標事務所 所長弁理士

早稲田大学政治経済学部卒業。日本でも数少ない商標専門事務所を経営。化粧品・日用品業界をはじめとした中小・ベンチャー企業の商標出願支援と外国・国際商標出願支援を得意としている。商標・ブランディングの専門家として数々のメディアに寄稿している。

http://www.fullbloom-tm.jp/

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