第9回 最新の登録商標に学ぶ化粧品業界のトレンドと商品名の考案法

【週刊粧業2016年4月25日号5面にて掲載】

 一般に、商標は世相を反映すると言われています。その理由としては、企業の皆様が消費者の方々に響くネーミングを採択したいと考える結果、業界のトレンドに沿ったネーミングを採択するケースが多くなるためです。

 今回のコラムは、その傾向を踏まえて、最近登録になった商標から化粧品業界のトレンドを探ってみたいと思います。具体的には、化粧品と同一又は類似の商品を指定して2016年2月~3月に登録された総計1272件の登録商標を確認して、その中で多く使われていた言葉やトレンドをご紹介いたします。

 まず、時代にとらわれない強さを発揮しているのが「ホワイト」又は「ホワイトニング」といったネーミングです。こちらは、昔ながらの白色の持つ清潔感を押し出して使われている面もありますが、最近のものは美白系の意味合いで使われているものが多いですね。

 「モイスチャー」又は「モイスト」という保湿系の言葉も「ホワイトニング」系の言葉と同じくらい使われていました。その他にも、「艶」といった文字を含む商標や、「コラーゲン」という言葉を含む商標も上位を占めています。これらから言えることは、潤い感やイキイキ感というものが求められている時代ということではないでしょうか。

 中でも「艶」関係商標の増加は、英語やフランス語由来の言葉が主流を占めている化粧品業界において、和のイメージが盛り返してきている表れかもしれません。

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髙橋 伸也

フルブルーム国際商標事務所 所長弁理士

早稲田大学政治経済学部卒業。日本でも数少ない商標専門事務所を経営。化粧品・日用品業界をはじめとした中小・ベンチャー企業の商標出願支援と外国・国際商標出願支援を得意としている。商標・ブランディングの専門家として数々のメディアに寄稿している。

http://www.fullbloom-tm.jp/

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