【週刊粧業2017年11月6日号8面にて掲載】
通販では電話対応や商品の配送を外部パートナーに依頼する場合がありますが、最初に決めたルール通り運用がなされているのか、定期的にモニタリングをして確認しておく必要があります。
通販会社A社は、最近、お客様から『そんな話は、聞いていない』という声が多く発生しているということが分かりました。電話応対ルールを一切変えていないので、はじめは、たまたま重なってしまっただけかなと思っていたのですが、その後も、お伝えしているはずの内容がお客様に伝わっていないことが分かりました。
そこで、お客様にどのような商品案内をしているのか確認するため、いくつか音声をチェックしてみると、オペレーターの対応が各自バラバラで、最初に決めたルール通りの運用になっていないことが分かりました。
お客様の都合により、決められたトークスクリプト通り話せないこともあるでしょう。しかし、ほんの少しのズレが、次第に大きくズレ、本来お伝えするべきご案内が漏れていき、そのことをチェックする仕組みもなかったために常態化していったのです。もし、定期的に音声をチェックするということをしていればもっと早い段階で気づくことが出来たでしょう。
一方、熱心な企業では、毎月必ず社員がコールセンターに訪問し、オペレーターの会話を聞き、気づいたことがあるとその場でフィードバックをして帰るそうです。オペレーターの方はクライアントがチェックをしに来ることで緊張感を持つと同時に、クライアントの非常に熱心な姿を目の当たりにすることでモチベーションが上がり、結果、数字の改善にもつながっています。
また、先日、知り合いの化粧品通販会社B社から商品を購入したのですが、私はこちらの企業から何度か商品を購入しています。
しかし、商品を購入した際、『はじめまして』という挨拶文が同梱されていました。このことを担当者にお伝えすると、依頼している外部の倉庫の方が入れ間違えていたそうです。
ヒトが行う事ですので、間違いが絶対に起こらないという事はないでしょう。しかし、どのようにお客様に商品の案内をしているのか?商品には決められた通りの案内ツールが同梱されているのかなど定期的にチェックすることを仕組みとして取り入れていけば、大きなミスを未然に防ぐことにもつながっていきます。