【週刊粧業2020年3月9日号11面にて掲載】
先日、クライアント企業様にて、社内広告コンテストを行いました。半年近く前から通販の事業構造、広告制作やリピート客育成について研修を行っていたのですが、参加していた役職者からの提案で参加者全員で広告案を制作し、良い案があったら実際にテスト出稿してみようという話になりました。
この企業では、創業当初は、社員数も少なく経営者を始め皆で一緒に広告作りを行っておりました。広告の反応が目標値まで届かなければ、すぐに新しい表現に替え、テストをくり返すという流れをスピーディに回していました。
そのため、失敗を繰り返しながらも、どのような特徴を持つ人が自社商品のターゲットで、どのように表現すれば商品の魅力が伝わるのかといったノウハウを蓄積することが出来ていました。
しかし、事業が成長するにつれ、社内で広告表現を考えるのではなく、広告代理店に広告案を出してもらい、それを新規担当部署がチェックして出稿する流れとなっていきました。その結果、広告案の提案を受けてもどう赤字を入れたら良いのか、広告の反応が悪い時にどのように修正を加えていけば良いかといった判断が段々できなくなってしまっていました。
そこで、もう一度原点に戻り、普段、広告に携わっていないような社員も含め皆で研修において広告制作の基本を学ぶとともに自社商品のターゲットは誰であるのか、訴求ポイントは何があるのかを具体的に考え、商品特徴や自社の強みを各自で絞りだしていきました。
このようなことを何度か繰り返していくうちに、日頃は広告に携わっていない社員からもより良い表現が出てくるようになりました。
広告コンテストではイラストレーターを皆が使えるわけではないので、手書き、ワード、パワーポイント等を活用した形でクリエイティブ案を表現してもらうことにしました。
広告づくりに慣れていないスタッフにとっては、とても大変であったかと思いますが『自社商品のお客様は誰なのか?』『どんな特徴を伝えればお客様に魅力が伝わるのか?』を必死になって考えてくれました。
広告案ができたところで、ワークショップ形式でディスカッションを行い、幾つかの案をテスト候補として選ぶことができました。また各自の案からほとんどの参加社員が研修内容を理解し、スキル向上につなげていることも確認できました。
広告のクリエイティブがマンネリしている企業様、広告代理店任せで新規獲得に苦労している企業様、社員の適正や才能の発見をしたい企業様、機会があれば社内でコンテストをしてみてはいかがでしょうか? 広告だけでなく、DMやメルマガ等でも良いです。何かきっと新しい発見があるはずです。