第1回 購買行動が変わった今、SNSを活用しない手はない

【週刊粧業2021年1月18日号4面にて掲載】

 新型コロナウイルス感染症(※以下コロナで統一)の影響により、人々のコスメの買い方、選び方に変化が起きている。

 従来は、クチコミサイトなどで商品を知り、実際に店頭で試してから購入する方法が一般的だった。しかし、現在は店舗に行けない人が増え、リアルの場で商品を選ぶことが難しくなっている状況だ。

 顧客とのコミュニケーションが、オンラインを中心にした形にシフトせざるを得なくなってきているのは、どのブランドも直面している課題だろう。



 上の図は、コロナ前後のユーザーの購買行動を比べたものだ。コロナ後は、商品の認知から購入に至る接点の比重がオンラインに置かれるようになった。

 その理由として、SNSの接触時間が圧倒的に長くなったことが挙げられる。34%以上の人がSNSの利用時間が増え、オンラインで商品に接触する割合が増加した。

 外出自粛期間中のオンライン購入率は64%と、EC購入率は5割を超えている。ECでコスメを買うことへの抵抗が低くなってきている。

 ただし、ECサイトをつくったはいいものの、集客に課題があるブランドはどうすればいいのだろうか。

 一般的には、Google広告の出稿やSEO対策などがすぐに浮かぶかもしれない。しかし、SNSが台頭した現代では、人々は検索エンジンを使う前にSNSで検索している。とりわけ若年層はこの行動が顕著だ。

 SNSをきっかけにした購買行動の例を、下の図で表してみた。



 AさんもBさんも、SNSで商品を認知し、ECサイトやGoogle広告で購入している。

 このような消費者行動の変化を踏まえると、企業はSNSを活用した顧客接点を設計する必要がある。コスメはSNSとの相性も非常に良いため、SNS活用はブレイクスルーになり得るのだ。

 では、企業はどのようにSNSをマーケティングに活用していくべきか。例として、商品情報やブランドイメージを表現した投稿をしつつ、UGC(ユーザーのクチコミ)を活用する方法がある。

 UGCの活用がSNSマーケティングにおいて有効なのはなぜか。次回はその話を解説していきたい。
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岡崎佑紀

(株)ホットリンク ソーシャルメディア事業本部 コンサルティング部

「ソーシャルメディアマーケティングにスタンダードを創る」をビジョンに、SNSマーケティング支援サービスを提供。膨大なソーシャル・ビッグデータに基づいた独自のSNS活用メソッドを軸に、企業の認知拡大や売上拡大に繋がるSNSマーケティングを支援しています。

https://www.hottolink.co.jp/

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