住友商事、米大手化粧品原料フォーミュレーターを完全子会社化

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住友商事、米大手化粧品原料フォーミュレーターを完全子会社化

 住友商事はこのほど、Sumitomo Corporation of America(本社=米国New York州、以下米国住友商事)とともに、米国で事業展開する大手化粧品原料フォーミュレーターPresperse LLC(本社=米国New Jersey州、以下プレスパース)の持ち分80%を追加取得した。

 これによりプレスパースは、米国住友商事が保有していた持ち分20%と合わせて、住友商事の完全子会社となった。同社では、2007年に米国住友商事がプレスパースに出資して以降、株主として約3年間経営に参画してきたが、さらなる事業拡大に向け本件の実施に至ったという。

世界の化粧品市場規模約32兆円、新興国中心に年率3~4%成長

 世界の化粧品市場規模は約32兆円で、今後も新興国を中心に年率3~4%の成長が見込まれる。プレスパースは、エスティローダー、ロレアル、エイボン、P&G、レブロン、ジョンソン・エンド・ジョンソン等の大手化粧品メーカーを主要顧客とし、約300社の化粧品メーカーとの取引実績を有する米国の大手化粧品原料フォーミュレーター(化粧品処方を開発の上、化粧品原料を表面処理や他の機能材と混合して化粧品メーカーへ提供する企業)。現在、米国市場を軸としビジネスを行っているが、今後は欧州や日本でも展開すると同時に、飛躍的な伸びが見込まれるBRICsなどの新興国にも拠点を配置しながら拡大し、一気に世界展開を進めていく。

 また、既存の主要サプライヤーである化粧品原料メーカーと新たなパートナーシップを提携し、化粧品の処方や加工技術の面で高度化を図るとともに、同社の医薬ビジネスラインと連携し、化粧品業界の強いニーズである医薬派生技術を応用した新規素材開発、処方開発にも新たな事業として注力する。

 さらに、業界での大きな課題である「世界標準化」をテーマにおいて、各国法規制、国際物流の観点で同社グループのノウハウ、リソースを導入し、グローバルに展開する大手化粧品メーカーへ付加価値を提供することで、2015年には、売上高80数億円(US1億ドル規模)への拡大を目指す。

 〈会社概要〉
 正式名称=Presperse LLC▽設立年=1981年▽本社所在地=米国ニュージャージー州(海外拠点=ドイツ)▽代表者=Greg Torchiana▽株主構成=住友商事55%、米国住友商事45%▽事業内容=化粧品原料フォーミュレーター▽年商=3200万USドル(2010年見込)

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