資生堂、単品高機能型新スキンケア「専科」販売好調

カンタンに言うと

資生堂、単品高機能型新スキンケア「専科」販売好調

ブランド導入11週間で、国内出荷250万個を突破

  資生堂が2010年9月中旬に発売した新ブランド「専科 保湿クリームからつくった化粧水」(4品目4品種、本体200mL・実勢価格980円前後、つめかえ用180mL・実勢価格800円前後)が、発売後11週間(2010年9月15日~12月1日)で出荷個数250万個(計画比123%)と好調な実績を上げ、順調な市場導入を進めている。

 「専科」は、成長著しいアジアの中間所得層を中心とするマステージ市場と、日本の拡大する低価格帯スキンケア市場を一体化して展開する戦略ブランドとして発売された。アジアの中間所得層は、2009年は8000万世帯だが、10年後には4億6000万世帯に広がると見込まれており、同社では、日本だけでなくアジアを一体の商圏と捉えてスケールメリットを生かし、コスト面での効率化を高めて、今後も上質な商品をリーズナブルな価格で配置していく方針だ。

 2010年10月中旬に販売を開始した台湾でも好調に推移。その他のアジア各国へは、2011年以降順次導入していく。

 同社では、国内における売上好調要因として、「高い製品満足度」「単品高機能型商品」「ケータイ肌予報」「徹底したトライアル促進」「詰替用の配置」の5点を指摘している。

 製品満足度については、保湿クリーム並みのうるおい成分を独自の「マイクロモイスチャー製法」により極細化し、使いやすい化粧水状に仕上げたことが評価され、同社が11月30日に4700人の女性に実施した調査でも「保湿効果に満足」(98%)、「肌への浸透が良い」(95%)、「べたつきが気にならない」(85%)といった好感触につながっているという。

 また、化粧水や乳液に加えて美容液等を配置する「ライン型」ではなく、使用感が異なる2種(しっとり・さっぱり)から1品を選ぶ「単品型」ブランドとして投入したことが奏功。「スキンケアでは女性の5割が保湿ケアを最も重視していながら、手入れにかける時間は85%が“少しでも短くしたい”と考えている」(同社調べ)という顧客ニーズを的確に捉えた、わかりやすい単品配置での機能訴求が売上げにつながったという。

 女性の生理周期に合わせた肌状態と肌の手入れのアドバイス、そして居住地域の天候(気温・湿度・天気)を毎日携帯に送信する専科独自のサービス「ケータイ肌予報」をサンプル使用者に提供。「無料なのに有益な情報が毎日得られる」「肌を見つめなおすきっかけになった」など好評を得ているという。

 さらに、“まずは試してみたい”という声に対応して約1週間分のトライアルサイズ(しっとりタイプ、35mL・発売時限定)を配置したことが、愛用者の早期獲得につながった。詰替用商品を配置し、エコ意識・コスト意識の高いユーザーの需要を開拓したことも、計画を大幅に上回る実績を後押しした。

ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 資生堂、単品高機能型新スキンケア「専科」販売好調

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop