カンタンに言うと
総合卸商社のエトワール海渡は10月21日、本社のある日本橋馬喰町に国内外の新進クリエイターの作品を販売する新業態店「MONOTIAM(モノティアム)」を同月27日にオープンするのに先立ち、会員や取引先などを招待してプレオープンレセプションを開催した。
同社はこれまで、新進気鋭のクリエイターの商品を高感度な生活者に最も近い存在と捉え、小売店に新たな提案の切り口として紹介してきたが、クリエイターの作品は生産量が極めて少なく、既存の卸のビジネスモデルで取り扱う難しさを実感していたという。
一方で、クリエイター側は発表の場が少なく、もっと生活者との接点を持ちリアルな声に直接触れたいというニーズがあった。
これを受け、同社は今後の活躍が期待される新進クリエイターに発表の場を提供するため、同社初のBtoC業態店舗「モノティアム」を開店させるに至ったという。
1階では海外クリエイターの作品を、2階で国内のクリエイターの作品を販売する。買い付けに関して、海外クリエイターの作品はLINE100%子会社のボンサイガレージ社を通じて行い、国内クリエイターはキュレーターを通じて行っているが、今後は同社のバイヤーも投入予定という。
プレオープン時は1、2階合わせて約60ブランドを披露したが、オープン後は1カ月サイクルで商品を入れ替えて常に新しいクリエイターと出会えるようにする。2階では不定期でクリエイターによるワークショップも開催し、生活者とクリエイターとの接点をつくっていく方針だ。
「昨今、日本のマーケットは大量生産された金太郎飴型の商品に溢れ、生活者や小売店からもっと個性のある商品が欲しいという声が挙がっている。当社でも小売店の差別化や新たな売場づくりのアイデアを提供するため、新進クリエイターの作品紹介を積極化してきたが、彼らが活躍できる場が少なかった。今後は当社が小売店としてその場を提供することで生活者のニーズに迫るとともに、クリエイターの活躍を後押しする」(石川俊一取締役兼執行役員〈商品部門担当〉)
この記事は粧業日報 2015年10月29日号 3ページ 掲載
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