メナード、肌の幹細胞に真皮におけるコラーゲン産生促進効果を発見

訪販ジャーナル 2020年3月30日号 4ページ

メナード、肌の幹細胞に真皮におけるコラーゲン産生促進効果を発見
 日本メナード化粧品は、藤田医科大学医学部 応用細胞再生医学講座 赤松浩彦教授と、皮膚科学講座 杉浦一充教授との共同研究によって、真皮の幹細胞が自身の分泌するエクソソームと呼ばれる小胞を介して線維芽細胞へ指令を送り、コラーゲン産生を促進していることを見出した。

 肌のハリ・弾力を保つのに重要なコラーゲンを産生するのは、真皮に存在する「線維芽細胞」で、線維芽細胞は同じく真皮に存在する「幹細胞(真皮幹細胞)」から生み出される。

 これまでもコラーゲンがどのように作られているのかについては多くの研究が行われており、そのターゲットは主に線維芽細胞だったが、今回は、新たなターゲットとして真皮幹細胞に着目した。

 同社では、細胞同士はそれぞれ独立して働くだけでなく、情報交換を行って協調的に働いているため、肌の幹細胞も自身が生み出した細胞に対して何らかの影響を与えていると考え研究を進めた結果、真皮幹細胞が「エクソソーム
という小胞を介して線維芽細胞のコラーゲン産生能力を高めていることを見出した。

 エクソソームは近年、細胞間の情報伝達ツールとして注目を浴びているが、肌の幹細胞がエクソソームを介して他の細胞に影響を与えるという報告は少なく、今後、この研究の成果をもとに、美容に対する新たなアプローチを生み出していく。

 研究では、培養細胞を用いた実験で、真皮幹細胞が分泌したエクソソームを線維芽細胞に添加すると、エクソソームを線維芽細胞が取り込む様子が観察された。また、このエクソソームを取り込んだ線維芽細胞の遺伝子発現を解析した結果、コラーゲン産生に関わる遺伝子(COL1A1)の発現が増加することがわかった。

 これらのことから、真皮幹細胞はエクソソームを介して線維芽細胞を活性化することでコラーゲンの産生を促進し、若々しい肌を保っていると考えられるという。
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