OEM、チャーガエキスを原料として実用化

週刊粧業 2020年10月19日号 16ページ

カンタンに言うと

  • 育毛剤をはじめヘアケア製品に応用
OEM、チャーガエキスを原料として実用化
 スヴェンソングループの株式会社OEMでは、独自原料「チャーガエキス」を活用したヘアケア製品のOEM/ODM受託に力を入れている。

 北半球に広く分布しているきのこの一種であるチャーガは、古くから抗酸化作用・抗炎症作用への効果効能から注目を集め、その抽出液は健康的な毛髪の維持のために伝統的に利用されてきた。

 チャーガの持つ力に着目した同グループは、産学連携での共同研究や独自原料開発を進め、チャーガの効果効能をヘアケア製品に応用するための研究に取り組んできた。

 徳島大学大学院との共同研究チームでは、毛髪への効果に加え、頭皮への影響や発毛・育毛作用も有する可能性があるとして、チャーガの含有成分探索を実施した。

 育毛効果への研究では、テストステロン5α₋リダクターゼ活性阻害作用と、毛乳頭細胞(HFDPC)増殖促進作用について高い効果を発見した。結果として、ミノキシジルと比べて低濃度でも約145%の高い効果を示すことを確認している。

 その後、研究チームでは正常ヒト頭髪毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を指標に活性成分を分離。活性成分として単離した化合物がミノキシジルを上回るHFDPCの増殖促進活性を示したほか、育毛・発毛を促進する各種増殖因子(FGF₋7、VEGF、IGF₋1、HGF)の産生促進を示すことが明らかになった。

 2019年には、研究チームが共同研究の成果として特許を取得している。

 さらに、研究チームはチャーガに含まれる化合物を抽出・単離して各成分の育毛・発毛効果を評価。そこでチャーガに含まれるいくつかの化合物の組み合わせが、育毛・発毛に効果的であることも発見されている。

 スヴェンソンでは、チャーガエキスの医薬部外品原料としての実用化研究を実施した。

 製品への応用について研究開発を進め、育毛剤等の医薬部外品の新規原料として承認された。

 同グループではチャーガエキスを活用したヘアケア製品の開発とともに、同原料を活かしたOEM/ODM受託に注力し、チャーガエキス配合のヘアケア製品の普及に取り組んでいる。
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