東洋ビューティ、処方開発技術に新知見が続々

週刊粧業 2020年10月19日号 14ページ

カンタンに言うと

  • ユサナ、大日本化成との共同研究も
東洋ビューティ、処方開発技術に新知見が続々
 化粧品・医薬部外品ODM/OEMの国内大手である東洋ビューティは、研究員120名を超える体制で基礎研究から処方開発、安全性・有用性評価などを一連で行っている。

 IFSCC横浜大会では7題のポスター発表を行い、研究開発・技術力をアピールする。

 第23回オーランド大会(04年)からIFSCCで本格的に発表を始め、今では若手研究者の登竜門的な役割に位置づけて継続参加している。

 近年は「ODM化の推進」を掲げ、大学や企業との共同研究もこれまで以上に積極的に取り入れている。ポスター発表7題のうち2題は共同研究による発表だという。

 1題は米国の化粧品・健康食品メーカーであるUSANA Health Sciences Inc.(ユサナ ヘルス サイエンス)との共同研究で得られた、独自開発したカプセル製剤の新知見を発表する。

 もう1題は、化粧品原料の研究開発・製造を行う大日本化成(本社=大阪)と進めたナノカプセル技術の研究成果を発表する。

 同社はこれまでの研究で、ナノカプセル膜を自社オリジナル原料である両親媒性ビタミンC誘導体(Funcos C IS、以下「ファンコス」)で構成するナノ化技術の確立に成功している。

 ナノカプセルに内包する成分の浸透速度や内包成分のデリバリー技術など知見を広げており、大日本化成との共同研究では、ファンコスとスフィンゴ糖脂質(植物セラミド)の組み合わせにより、配合した有効成分の肌への浸透性を早め、内包成分放出をコントロールできることを確認した。

 研究開発本部・副本部長の久間將義執行役員は、「ナノ化技術をはじめとした処方技術開発を進める一方で、化粧品で重要なファクターとなる新たな官能評価技術の確立も進めている。官能評価に関しては、消費者の満足度に重要な官能面を客観的にトレースすることは重要であると考えている」と述べ、最後にこう締めくくった。

 「いずれの発表も学術的価値を持たせながら、ODM会社として、商業ベースに活用しうるかどうかを重視して検討を進めており、早い段階での商品化への応用も目指している」
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