花王、積極的なマーケティング投資で「脱デフレ型成長モデル」の構築へ

週刊粧業 2015年4月20日号 4ページ

カンタンに言うと

花王、積極的なマーケティング投資で「脱デフレ型成長モデル」の構築へ
 花王は、「中期3カ年計画K15」の2年目となる2014年度、当初の計画を上回る好決算となり、5期連続の増収増益を達成した。営業利益と経常利益は前年度に続き過去最高益を更新している。

 グローバル戦略も進展し、海外売上高は目標の構成比3割を2期連続で突破し、グローバルな成長基盤が盤石化してきた印象だ。

 同社の吉田勝彦代表取締役専務執行役員に、現在取り組んでいる事業戦略、今後取り組むべき新たな挑戦について話を伺った。

資産の最大活用で前向きな購買を創出

 ――統括されているコンシューマープロダクツでは、どのような事業戦略を推進されていますか。

 吉田 コンシューマープロダクツに関しては、市場全体の流れと、企業の方針・方向性という大きな2つの動きを見ながら、「脱デフレ型成長モデル」の事業展開を推進しています。

 「脱デフレ型成長モデル」とは、マーケティングへの投資(インベストメント)を縮小して利益を絞り出す方法ではなく、しっかりとマーケティング、研究開発などへ投資し、投資したリターンとして、売上げを増やし、利益を生み出していく「リターン・オン・インベストメント(ROI)」のサイクルを生み出そうという取り組みです。各事業部で、その考えに沿ってチャレンジし、大きな革新を生み出そうという意識の浸透を図っています。

 その際、重視しているのは、「ブランド・ロイヤリティをいかに高めていくか」「ブランド・エクイティ(資産)をいかに積み上げていくか」ということです。

 今後、日本は人口が減っていくわけですから、新しい市場の創造とブランド・ロイヤリティの強化を図っていかねばなりません。

 売上げの基盤が、消費者の強いロイヤリティの上に成り立っていなければ、その基盤はいつか揺らいでしまいます。

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