新剤型コスメ、化粧品本来の使う楽しみを提供
新剤型コスメは、研究・生産・商品企画の各部門との緊密な連携によって従来の剤型で乗り越えられなかった点を解消し、今までにない全く新しい価値の提案で「使う楽しみ」をユーザーに届けることで、市場のさらなる活性化に寄与している。
しかし、開発の裏側では原料や処方開発、製造設備などあらゆる開発プロセスにおいてゼロベースからスタートし、メーカー各社がそこから膨大な年月と労力を費やし苦難の末にようやく生み出されたものも少なくない。
コスメデコルテ、自分の個性を引き出すメークを提案

コーセーは2018年2月、ハイプレステージブランド「コスメデコルテ」のメイクアップアイテムを全面刷新し、見る人の記憶に残る表情美を引き出す「ポイントメイクアップ」(25品目147品種)を発売した。
土開(どかい)由香氏(セレクティブブランド事業部企画部商品企画課)によると、新製品の開発にあたっては、自分の個性を引き出すメイクへのニーズの高まりを受け、「光と影・色と艶のグラデーション」に着目し、自分らしい美しさを叶えることに挑んだという。
花王、髪を傷めずに自然な黒髪色取り戻す次世代型白髪ケアを提唱

花王は2018年5月19日、ヘアケア事業で11年ぶりとなる新ブランド「リライズ」を立ち上げ、100%天然由来の着色成分「黒髪メラニンのもと(ジヒドロキシインドール)」だけで染める次世代型の白髪ケア「リライズ 白髪用髪色サーバー」(2種4品目、本体・つけかえ用参考価格税抜各2700円前後、写真)を発売した。
自宅での白髪染めに関してはこれまで、「染める前の準備や片付けに手間がかかるほか、ニオイや刺激、髪への傷みやアレルギーなどの不安ストレスが存在していた」(入交(いりまじり)剛ブランドマネージャー)という。
出典 花王、髪を傷めずに自然な黒髪色取り戻す次世代型白髪ケアを提唱
そこで、同社では「髪を傷めずに自然な黒髪色を取り戻す」ことをテーマに、ヘアダイでもカラートリートメントでもない全く新しいヘアウェルネス発想の白髪ケア剤の開発に挑んだ。
ポーラ、カラーブレンドファンデーションが販売好調

ポーラは2018年3月、20代後半から30代の高感度な女性に向けた新ベースメークブランド「ディエム クルール」を立ち上げ、4つのカラー(ピンク・イエロー・グリーン・ブルー)で素肌そのものの美しさを引き出す多色ファンデーション「カラーブレンドファンデーション」(4色各8g5300円、写真)が、発売1カ月で目標比127%と好調な滑り出しを見せている。
開発にあたっては、同社がターゲット女性に実施したファンデーションに対するグループインタビューで、「素肌そのものがキレイな肌と思われる仕上がりにしたい」という女性が多かった点に着目。素肌がキレイな人の肌というのは、色にばらつきがある「カラフルな肌色」で構成されていることを突き止めた。
伊勢半、ヒロインメイクマスカラで新剤型が売上最上位に

マスカラで強みを発揮してきた伊勢半では、得意と自覚するジャンルであってもフィルムタイプのボリューム系に弱さを自覚していたといい、これの解決と打開が現在の売れ筋で新剤型の「ヒロインメイク ボリュムコントロールマスカラ」を輩出するきっかけだった。
配荷が始まった2月8日から現在にかけ、同商品の店頭での売れ行きは、全6商品(9SKU)が揃うヒロインメイクマスカラの中で最上位に駆け上がっているという。