イサミヤ ペリエ千葉、スタッフを信頼しきる経営術で店づくり推進

週刊粧業 2015年10月26日号 9ページ

カンタンに言うと

イサミヤ ペリエ千葉、スタッフを信頼しきる経営術で店づくり推進

 JR千葉駅の駅ビル「ペリエ」1階で化粧品店を運営するisamiya(イサミヤ)は、店内に多彩な化粧品ブランドを揃えつつ、カウンセリングを軸とした美容活動を推進し、年商8億円規模の店へと成長している。

 店舗単体での売上げでは業態トップクラスの数字を、約60坪の広さの店で実現する同店には全国の同業他店から見学依頼があるほどだ。

 百貨店やドラッグストアなど化粧品を取り扱う店が競合する駅周辺で、女性に支持され続けている主因について、半田保社長は「スタッフに任せきりなので彼女たちに聞いてみてください」と冗談っぽく語ったが、「イサミヤの買い物袋と百貨店の袋を持って歩く女性を見かけた時、イサミヤの買い物袋を外側に持つ女性を一人でも多く増やしていきたい」との言葉が店づくりのこだわりを物語っている。


来店する期待感を高める店へ

移転を機に固定客化が進展


 イサミヤは、小物問屋として創業し、徐々に店数と化粧品の取扱数を増やしていった。1963年には、これまで経営してきた4店を、ペリエの前身にあたる「千葉ステーションビル」内の1店舗に集約し、化粧品店として歩む覚悟を決めた。

 11坪と手狭な店舗で、年商3億円を売り上げる人気店に押し上げたが、半田社長は週刊粧業2011年10月の取材で「当時は置けば売れる時代だった。ただ、それでは『(女性が)何のために化粧品を使うのか』という原点を忘れてしまう」と語っていた。

 「来店するすべての女性を美しくする」。路面店時代に取り組んできた想いを改めて強くし、経営に打ち込んだ。専門店の基本に立ち返り、カウンセリングを軸にした接客とともに、少人数制の美容レッスンに取り組んだ。

 具体的には、サロンを軸にした来店率アップを図った。エステの回数を増やすのが目的ではなく、月数回のお手入れを通じて「自宅でもしっかりと肌の手入れをすることでキレイになることを感じてもらえる活動を強化した」という。

 肌実感した女性たちの中に、感謝の言葉とともに、同店の買い物袋を下げて帰って行く女性を見る回数が徐々にそして着実に増えていった。

 大きな転機は2009年のペリエ改装にともなう移転リニューアルだ。店は広くなったが、駅改札に程近く、人の往来が多い通路に挟まれた好立地の場所から、改札と反対側の出入口付近への移転となった。テナント店も大きく入れ替わり、人の流れが変わる。

 そこで、これまで売上げに貢献してきたフリー顧客を大事にしつつ、固定客化に向けた顧客づくりができる店づくりに取り組んだ。活動そのものは大きく変えていないと半田社長は語る。

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