一丸ファルコス、環境・CSR活動推進する原料開発モデルを創造

週刊粧業 2019年4月15日号 23ページ

一丸ファルコス、環境・CSR活動推進する原料開発モデルを創造
 化粧品・医薬部外品の原料会社である一丸ファルコスは、PCHiなどの海外展示会で開発原料が賞を受賞するなど研究開発型企業として国際的な評価を高めている。

 開発部のアルナシリ・イダマルゴダ部長にR&D戦略について話を聞いた。

 ――研究開発型企業としての歩みを振り返っていただけますか。

 アルナシリ 研究開発型企業として大きく飛躍したのは2006年の第24回IFSCC大阪大会だった。

 報告した研究成果が注目を集め、大学研究機関や海外企業との連携が進み、自社の研究開発力の向上につながっていった。

 従来の国内営業への開発同行に加え、海外企業に対しても私たち研究員が営業担当と同行するスタイルを強化し始めたのもその頃で、その後のグローバル大手企業との取引拡大や共同研究などにも発展した。

 ――特に思い入れのある開発原料は。

 アルナシリ どの製品にも思い入れはあるが、一つ挙げるとすれば美白原料「ニームリーフエキス」である。私自身、スリランカ出身ということもあり、2002年に入社した際に、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダを日本のヘルス&ビューティ業界に広めることを目標の一つに掲げていた。

 ただ、私自身の目標達成以上に、フェアトレードやサステナビリティの精神がまだ日本に浸透していない2004年当時、原料メーカーとして環境・社会貢献活動も行う開発モデルを築けたことに大きな意義があったと思う。

 ニームは、現地で古くから万能薬として使われ「奇跡の木」とも呼ばれている植物で、そのニーム葉に美白効果が確認されてニームリーフエキスを開発した。ニーム輸入に際し、生物多様性条約(CBD)の精神に寄り添い、ニーム産地国への植樹協力や利益の還元、医療・教育インフラ整備の支援も行っている。

 また国内では、16年より岐阜薬科大学に寄附講座「香粧品健康学」を開設し、化粧品の研究開発者を目指せる環境づくりの一助になることを目指している。
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