アルビオン、化粧液「フローラドリップ」を新たな柱に

週刊粧業 2019年10月28日号 2ページ

2019年10月28日 13時00分

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 アルビオンは9月16日、発売から45周年を迎え、名実ともに同社を代表する商品に育った「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル(スキコン)」に次ぐ柱商品(第2のスキコン)と位置づける、化粧水のような使用感と美容液のような肌効果を併せ持つ、化粧水でも美容液でもない新感触の濃密化粧液「フローラドリップ」(160mL・1万3000円、80 mL・7000円)を発売した。

 肌も悩みも人種、年齢、個人によって多種多様だからこそ、化粧品自らがその時々の状態に合わせて万能に応えていく「究極のターゲットフリーを実現した夢の化粧品」として育成を図っていく。

 創業100周年を見据えた大型エイジングケア化粧品である「フローラドリップ」の開発経緯やモノづくりへのこだわり、今後の育成方針について、商品開発部 専門次長の丸島陽子氏と、企画部 企画グループ プランナーの小林巧氏、松田早由里氏に話を伺った。

さらなる高み求め発酵を選択
中身の濃さが万能な肌効果へ

 ――発売に至った経緯や発酵にこだわった理由について教えてください。また、純白麹「しらかみ」で発酵させたエキスを配合した化粧液は、これまでの御社商品と比較し、どのような点で差別化が図れるとお考えですか。

 丸島 元々当社には「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル(スキコン)」という会社の屋台骨にもなっているロングセラー商品がありますが、これから先、創業100周年を見据えたとき、次の柱となるような商品の開発が欠かせないことから、商品開発部門の使命として、それをどのような商品で実現していくのかを長年考え続けてきました。

 こうした中、今から6年ほど前にこれまでにない新しい発酵エキスが開発できそうだという話が研究所から寄せられ、この発酵エキスを用いてスキコンの次の柱となる商品に昇華させる具体的な企画をスタートさせました。

 商品化に向けては、今まで配合している美容成分とは次元の違う肌効果を発揮することが欠かせないと考えていました。今回、「発酵」という手段を用いることで中身の濃いエキスが開発でき、その濃さが今までの当社商品にはないオールマイティな肌効果やアンチエイジング効果につながることがわかりました。つまり、肌質を問わず万能な肌効果を発揮することが従来の当社商品にはない差別化ポイントといえます。

 ――「フローラドリップ」には、御社のモノづくりの基本方針がどのように盛り込まれていますか。

 丸島 今回の「フローラドリップ」では、原料の栽培からエキスの開発、商品の製造に至るまでを自社で手掛け、全てが安全安心で、トレーサビリティも確保され、独自の効果を引き出すことにも成功していますので、その意味で当社の原料・素材へのこだわりが詰まっています。

 強みである植物研究のさらなるレベルアップを図ることこそが当社の独自性を発揮していく上では重要なポイントになります。

 10年前に白神研究所を設立したのも、自社で栽培した植物のどの部位に最も肌効果のある成分が含まれているかなど、植物研究のエキスパートになることを方針としているからです。「フローラドリップ」がその思いを実現したアルビオンブランドの第1弾の商品ということになります。

 「フローラドリップ」の大部分を占める当社独自の美容成分「ミュラ」は、自然の成り行きに任せる発酵ではなく、あらかじめ得たい肌効果をデザインし、それを叶えるべく唯一無二の濃縮成分を微生物に作らせる「計画的な発酵」を行うことで、従来とは全く違う概念の成分開発を可能にしました。

 「ミュラ」の開発にあたっては、これ以上ないフィトケミカルの種類と量を組み合わせるべく、5種類のハーブを厳選し、それらを非常に希少性のある純白麹「しらかみ」で発酵させることで、数多の有用成分を凝縮させることに成功しました。5種のハーブと純白麹「しらかみ」の組み合わせでなければ、これほどの数や量を有する発酵エキスを開発できなかったと考えます。厳重な管理のもと、「計画的な発酵」で寸分違わぬエキスをつくっているところにも、当社のこだわりが盛り込まれているといえます。



時代とともに進化し続ける
アイテムの代表として育成

 ――「究極のターゲットフリーを実現した夢の化粧品」というフレーズに込められた思いを教えてください。

 丸島 企画がスタートした最初の段階から、「一生使い続けたくなる化粧品」を目指すべきという考えを持っていました。

 多くの新商品が市場に投入されていく中、「一生使い続けたくなる化粧品」を実現するためには、この1本だけは常にお守りのように置いておくという存在にならなければなりません。そこで化粧品の方がお客様お一人おひとりの肌状態に合わせてくれたらいいなという考えに至りました。

 それを突き詰めていくと、年齢、国籍、肌質、肌悩み、性別を一切問わないターゲットフリーアイテムということになります。一人の女性の一生を通じての肌変化に万能に応える事は、結果として、あらゆる年代の人、あらゆる国籍の人の肌に応えられる事であることから、「究極のターゲットフリー」になりました。

 ――「フローラ ドリップ」の育成方針について教えてください。

 丸島 まず「フローラ ドリップ」には、時間をかけてご愛用者を増やしていきたいという想いがあります。お客様や現場の方々がご自身の肌で実感し、「フローラドリップ」の魅力を広げてもらいたいです。

 スキコンも元々は、肌のコンディションを整えるという非常にシンプルな効果を追求してきており、コンディションを整えることによって得られる肌荒れ改善などの効果は後からついてきました。

 「フローラドリップ」もお客様や現場の方々がこの商品の魅力を見つけていくことでどんどん好きになっていくというスキコンのいい部分はしっかりと継承しつつも、それとは違うものに育っていって欲しいです。

 ――今後、どういう層を取り込んでいきますか。

 丸島 スキコンを長年愛用している方々もある時に卒業を迎える場合があります。その次に使う化粧品を調べていくと、スキコンでは少し物足りなくなってきて、エイジングケア化粧品に移行するという方々が一定数存在します。

 年齢的には、スキコンがターゲットとする20代後半から30代前半よりも少し上の層で、将来のエイジングケアに対するニーズを非常に強く持たれている方々です。

 そうした方々に対応するシリーズとして、「アンフィネス」や「エクシアAL」をラインナップしていますが、単品訴求型のアイテムとして、新たにアンチエイジング効果の高い「フローラドリップ」を導入することにより、スキコンからの移行を促すとともに、アルビオンの乳液というものを知っていただく機会をつくることで「アンフィネス」や「エクシアAL」につなげていきたいと考えています。

 この商品が橋渡し役を果たすことで、一生お付き合いいただけるという部分がさらに強固なものになっていきます。

 ――「第2のスキコン」ということで、代表商品と肩を並べるほどの存在を目指しています。「フローラドリップ」の潜在力についてはどのように分析していますか。

 丸島 今年でスキコンは発売から45周年を迎えます。これから先の50年をイメージしたとき、スキコンと「エクラフチュール」「フローラドリップ」が当社のアイテムの中核となっていくことをイメージしています。

 その中で「フローラドリップ」は、常に進化させ続けていくべきだと思います。

 今後は5種類のハーブを変えたり、菌を変えたり、あらゆる可能性を追求し進化させ続けていきたいです。これから先の50年、ずっと名称は「フローラドリップ」であり続けたとしても、中身については完成形というものはなく、天井がないというイメージを持っています。

 これまでの、ロングセラー商品は中身は変えないという価値観とは一線を画しているという意味でも、商品としての潜在力はありますし、変えないことがいいことであるという価値観のスキコンとは対照的に、「フローラドリップ」は、変わりながら時代とともに進化し続けるアイテムの代表として育てていきたいと考えています。



「化粧液」という概念を広め
業界活性化への貢献めざす

 ――「フローラドリップ」の認知度を高める取り組みについて教えてください。

 松田 今回は、Tポイントカード会員のうち、美容感度の高い層(約5万人)に絞ってサンプリング施策を行いました。

 発売の1週間前に3日分のサンプルを郵送させていただいたのですが、SNS上では、サンプルが届いたことを報告するクチコミが想定以上に広がっており、ターゲット層への体験機会はしっかりつくれたと感じています。

 それとは別に、マイリトルボックスというサービスでは、「フローラドリップ」をはじめとした当社商品のミニボトルサンプルの詰め合わせを発送しました。

 マイリトルボックスユーザーが、商品に対するポジティブな感想をインスタへ投稿してくださることも多く、とても波及効果のある告知になったのではないかと分析しています。

 「フローラドリップ」は、1回だけでも効果を実感していただけますが、3日間重ねることにより、どんどん肌実感は変わっていきますので、初めての方には3回続けて使っていただけるよう3日分のサンプルとさせていただきました。

 小林 発売前、お取引店様には既存のお客様を中心に紹介活動に努めていただき、7万本近い予約注文を獲得することができました。高価格帯であることや、化粧液という新しいカテゴリーの商品であること、単なる+αの商材ではなく、購入のハードルが高いことなどを考えると、予約活動としては大成功といえる成果を収めました。

 今後は、新しいお客様との出会いに向けて、重点をシフトしていこうと考えています。当社の中でも1万3000円という価格帯の商品で出会いをつくっていくという経験はほとんどありませんので、10月と12月の2回にわたり販促キャンペーンを行い、出会いの創出を後押ししていきます。

 ――最後に、「フローラドリップ」をどのように育成していきますか。目標などありましたら教えてください。

 小林 まずは、スキコンのような当社を代表する柱となる商品に育成していけるように、毎年実施されるプロモーションの中で取り上げ続けていくことにより、認知度や満足度を上げていきます。

 初年度の販売目標は35万個と公表していますので、まずはその達成に向け取り組んでいきます。

 丸島 「フローラ ドリップ」のドリップという名称には、化粧水でも美容液でもない、化粧液という新しいカテゴリーの提案を行っていきたいという当社としての想いを込めています。

 最終的には、「ドリップ=化粧液、今までにない化粧水と美容液の効果を併せ持つ濃厚なスキンケアアイテム」という概念が市場に広まり、新たなカテゴリーとして化粧品業界に定着できたら嬉しいです。


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