花王、ヘルシア「モニタリングヘルス」運用開始

粧業日報 2020年5月12日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 内臓脂肪レベルをスマートフォンで簡単にチェック可能に
花王、ヘルシア「モニタリングヘルス」運用開始
 花王は、服を着たままスマートフォンで写真を撮るだけで、内臓脂肪レベルを推定することができるサービス「モニタリングヘルス」を開発し、3月31日より運用を開始した。ヘルシアのLINE公式アカウントから無料で活用でき、健康意識を高めるために役立ててもらう。

 花王は、内臓脂肪計(医療機器)を用い、長い年月をかけて、延べ1万人以上の内臓脂肪測定データを蓄積しつつ推定アルゴリズムを開発してきた。

 今回、その膨大なデータから導かれる内臓脂肪面積推定アルゴリズムに、Bodygram Japan社が提供する服を着たまま身体実寸をリアルタイムにAIで推定するBodygramを組み合わせることで、内臓脂肪レベルをスマートフォンで簡単にチェックできる「モニタリングヘルス」を開発した。

 内臓脂肪は、その過剰な蓄積が生活習慣病につながる可能性が指摘される健康指標の1つで、2008年から始まった特定健診・保健指導の項目に内臓脂肪の推定指標として腹囲の測定が導入され、多くの人々が内臓脂肪面積を改善したいというニーズを持っている。

 そこで、2019年に花王はトクホの茶系飲料では初めてとなる「内臓脂肪を減らすのを助ける」という許可表示でヘルシア緑茶を投入してきた。

 一方で、この内臓脂肪は目に見えない上に測定機会があまりなく、自身の状態を継続的に把握できず効果を実感しづらいため、対策を続けにくいという課題があった。

 運用を開始した「モニタリングヘルス」では、花王の「生年月日」「性別」「身長」「体重」から推定するアルゴリズムと、Bodygram Japan社の服を着たまま「腹囲」をリアルタイムに推定するシステムを組み合わせることで、スマートフォン1つで内臓脂肪レベルを推定できるサービスを実現した。

 内臓脂肪は、つきやすい一方で、落としやすい脂肪とも言われている。自身の状態を定期的に把握することで健康意識を高め、その効果をモニタリングできるようにすることで、生活者の健康習慣へのモチベーションアップにつなげる。
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