ニッケンかみそり、日本製にこだわり海外輸出が好調

週刊粧業 2021年3月15日号 11ページ

カンタンに言うと

  • ニッチ商品の開発でOEMに広がり
ニッケンかみそり、日本製にこだわり海外輸出が好調
 ニッケンかみそりは、「国産かみそり刃」にこだわることで、近年は中国や東南アジアといった海外との取引を拡大している。

 輸出事業は売上全体の約2割を占めるまでに成長した。

 コロナ禍の1年となった2021年3月期を、佐藤達也社長は「一部海外ビジネスで影響を受けたが、衛生用品に近いカテゴリー商材ということもあり、想定していたほど業績への影響はなかった」と振り返る。

 輸出事業は、世界的な感染拡大で展開する一部の国でロックダウンにより物流網が寸断された影響で、期初の4~5月にかけて輸出向け製品の売上が落ち込んだものの、上期後半には物流網も正常化を取り戻したことで「業績への影響は軽微で抑えられた」と佐藤社長は語った。

 続けて「その間も中国へのカミソリ刃の輸出は前年同期比約20%増で推移するなど、コロナ禍でも好調を持続できている」と述べ、今後も「純日本製」を付加価値に海外ビジネスを加速させていく考えを示した。

 主軸の国内事業は、男性用3枚刃かみそり(替刃式・ディスポ)や女性用L型かみそり(顔・まゆ用)などのロングセラー商品を中心に育成強化を図りつつ、近年は男性の清潔意識の高まりや多様化するムダ毛処理のニーズに対し、「ボディ用カッター」や「鼻毛カッター」などニッチ商品を手がけて新たな価値創造を図っている。

 それら新価値創造品は、購入型クラウドファンディングなどを活用してテストマーケティングを取り入れることで、効率的な生産・販売計画の立案につなげている。

 近年は、そうしたロングセラー商品や、開発技術力を活かしたニッチ商材が、OEMビジネスにも波及効果をもたらしている。

 佐藤社長は「来期も既に、OEMでの新製品の生産計画が入っている」と述べ、OEM製品の広がりにも手応えを掴んでいる。
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