アンチエイジング、浸透性ペプチドビタミンC誘導体配合原料が好反響

C&T 2021年3月15日号 36ページ

2021年3月25日 14時00分

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 日本におけるヒト幹細胞培養液のパイオニアであるアンチエイジング社では、リポソーム化したヒト幹細胞培養液に浸透性ペプチドビタミンC誘導体を配合した新原料「RS Liposome 3.0 Complex」や、エクソソームを高濃度に配合したハイブリッド原料「Remy EV」が注目を集めている。

 2012年に設立された同社は、ヒト幹細胞培養液を専門に、100%の原液から10%・30%・50%と濃度別にリポソーム化した原料など幅広いラインナップを揃え、顧客の要望へ柔軟に対応できる体制を整えている。

 さらに、有効成分を引き出す独自の培養技術や豊富なエビデンスのもと、2020年はコロナ禍にも拘わらず、創業以来で過去最高益を達成した。

 化粧品開発展では、新たに複合原料「RS Liposome 3.0 Complex」を発表した。リポソーム化したヒト幹細胞培養液に浸透性ペプチドビタミンC誘導体「Pentide-C」配合の同原料は、相乗的に機能性素材の浸透性向上が期待できるという。

 前提として、同社のヒト幹細胞培養液は、肌への浸透を考慮しリポソーム化されており、細胞へ命令を与えるサイトカインやエクソソーム等の有効成分を内包する。

 これらの有効成分がリガンドとなり線維芽細胞やケラチノサイトに結合。コラーゲンの生成やターンオーバーの促進に関連した情報伝達を行うが、この伝達にはビタミンCが必要となるという。

 ただビタミンCは、美白やコラーゲン産生促進、抗酸化など多様な効果でも知られるが、水溶性のためそのままの状態では皮膚に浸透しない。

 また他の物質と反応すると褐変など品質劣化を招くため、活性部位にミネラルなどを結合させ安定化した、ビタミンC誘導体として化粧品に配合されるケースが多い。

 そこで、同社はより浸透性の高いビタミンC誘導体を開発するため、医薬品を体内に届けるドラッグデリバリーシステムや細胞への遺伝子導入のベクター(運ぶ役割)として研究されている細胞膜浸透性ペプチドCPP(cell-penetrating peptides)の技術を応用。CPPをビタミンCの活性部位に結合することで、通常のビタミンCと異なり受容体を介さずに直接取り込まれるので、細胞への高い浸透性を実現した。

 低濃度では通常のビタミンCよりコラーゲンの生成促進や抗炎症などの効果が高いことが、同社の実験データで確認されている。

 また、CPPとビタミンCがペプチド結合によって強固に結合されている点も特長的だ。これにより、皮膚に浸透し細胞に取り込まれるまでは安定するが、細胞内では結合がきれビタミンCがフリーな状態となるため、低濃度でビタミンCより効果を発揮する。



 「ヒト幹細胞培養液は、サイトカインによって細胞に指令を与えるため、指令の実行に必要なビタミンCを補うことで大きな相乗効果が期待できる。今年中には、ビタミンC誘導体『Pentide-C』単体での販売も予定している」(牛島美樹代表取締役)

 一方、昨年上市した、細胞間の情報伝達に関与する「エクソソーム」とヒト幹細胞培養液のハイブリッド原料「Remy EV」への問い合わせも増えている。

 「エクソソーム」は、膜の表面に豊富なタンパク質を発現しており、これらが目的となる細胞に情報を伝達する役割を担っている。さらに、体内移動中に酵素で分解されたり免疫系細胞に除去されることがないため、体内に長く残ることができる。

 この「エクソソーム」にリポソーム化したヒト幹細胞培養液を融合した「Remy EV」は、エクソソームの膜にあるタンパク質がそのまま発現するため、目的の細胞に着実に伝達できる機能を持つ。

 また、ヒト幹細胞培養液の生体内利用率が飛躍的に高まり、持続的に細胞に働きかけることが可能となる。

 「エクソソームの認知拡大に伴い、引き合いが高まっている。配合された化粧品には『ヒト脂肪由来間葉系細胞エクソソーム』と表示できるため、商品の差別化にも活用できる」(牛島代表取締役)

 こうした同社のヒト幹細胞培養液には、ウシ血清や抗生物質、ホルモン剤を使用せず、細胞を活性化するローリングボトルを用いた独自の培養技術が用いられる。これは、安全性を考慮しながら化粧品原料としての効果を最大限引き出せる技術といえる。

 平面でフラスコを用いる一般的な培養方法と異なり、円柱型のボトルの内側壁面にヒト幹細胞を付着させ、回転によって様々な刺激を与えることで有効成分の効果的な分泌を促す。

 この結果、平面の培養と比べエクソソームが約10倍分泌されるなど、機能性をより高めたヒト幹細胞培養液を実現している。

 その効果実感性の高さは、「当社のヒト幹細胞培養液が採用された化粧品は、購入者からのリピート率が非常に高い」(牛島代表取締役)というコメントからもうかがえる。

 さらに、ドナーの適合性検査やGLPに基づく安全性9項目の検査、ウイルス・細菌感染のスクリーニングテストなど、厳しい管理体制を整え、安全性を最重要項目に位置づけた開発を行っている。

 業界でヒト幹細胞培養液の投入が増える中、同社はヒト幹細胞培養液への信頼を高めながらさらなる市場拡大を目指していく。

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