化粧品原料の研究開発メーカーである成和化成は、「CITE JAPAN2021」にて、ビタミンC誘導体の新ブランド「iVC(アイブイシイ)」や加水分解タンパク「Promois(プロモイス)」シリーズをはじめとする自社開発原料と、フランス・SEPPIC社とドイツ・Sⅽhülke&Mayr社より取り扱う欧州のサステナブル原料を紹介する。
技術発表では、肌や毛髪の悩み別にテーマを設けて9題に取り組み、自社の研究開発・技術力や環境への取り組みをアピールする。
また、同展示会の開催に合わせて、独自にWeb展示会「バーチャルブース」を開設し、オンライン上でも展示した原料について理解を深められる環境を整える。
ビタミンC誘導体の新ブランド「iVC」は、全6品目をラインナップしている。
ビタミンCは肌への効果として、シミの原因となるメラニン産生を抑制する効果や抗酸化効果が広く知られているところだが、「iVC」ではそれ以外に、「Amitose HGA」でノーベル賞の受賞で化粧品業界でも関心が高まる「オートファジー」の活性化など新しい効果も見出している。また、加齢による肌悩みのトータルケアを実現するエビデンスも取得している。
iVCは、機能性に加え、安定性も高くジェルやクリームなどに製剤化しやすいのも特徴の一つだ。近年は、ビタミンC誘導体を高配合できる「Amitose 3GA」や、透明ジェルを実現する「Amitose DGA」が、他のビタミンCコスメとの差別化が図れることから、国内外で実績を上げている。
その「iVC」に関する技術発表は4題を予定している。
そのうち1題は、長引くコロナ禍のマスク着用の常態化や手指消毒の回数増加で敏感肌や乾燥肌に悩む生活者が増えていることを踏まえ、「iVC」を使用したマスクケアクリームやハンドクリーム、ラメラクリームの処方例とそのキー成分「Amitose 3LGA」の特徴を説明する。
さらに、iVC研究の最新知見として、シミの「予防」と「改善」のダブルアプローチを実現するiVC製品も紹介する。
ヘアケア原料の主力である加水分解タンパク「Promois(プロモイス)」シリーズでは新たに、えんどう豆由来の「Promois WJ―SP」を、「ボタニカルケラチン」として販促する。
「ボタニカルケラチン」は、植物由来であることに加え、液体をパウダー化することにより、輸送エネルギーを削減し環境負荷の軽減に寄与する。サステナブル原料として紹介を進めた欧米市場では既に実用化が進んでいるという。
また、「Promois WJ―SP」は、「KANKA Extract(カンカエキス)」とともに今年4月に、ナチュラル&オーガニックコスメの国際認証団体・NATRUE(ネイトゥルー)の登録を受け、今後はグローバル展開を積極的に進めていく考えだ。