ダイセル、サステナブル×高機能性の開発に進展

週刊粧業 2021年5月17日号 21ページ

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ダイセル、サステナブル×高機能性の開発に進展
 ダイセルは、コスメ&ヘルスケア領域で環境に配慮した原料の研究開発を推進している。「CITE JAPAN2021」では、生分解性能を持つ酢酸セルロース真球状微粒子の新製品をはじめ、天然植物由来の1,3₋ブチレングリコールなどを紹介する予定だ。

 酢酸セルロース真球状微粒子「BELLOCEA」は、柔らかな触感と伸び性、光拡散性に優れ、約9カ月で90%生分解するエコフレンドリーな素材。真球状微粒子「同S7」は、これまでにマイクロプラスチックビーズの代替やファンデーションの感触改善などに採用されている。

 今回、新たに真球状微粒子の多孔質タイプの開発に成功した。

 真球多孔質タイプは、「S7」よりも柔軟性、光拡散性に優れ、さらに吸油性が高い性質を持つ。また、乳化安定技術・ピッカリングエマルションに応用でき、界面活性剤フリー処方を実現する。

 1,3₋ブチレングリコールは、抗菌・防腐効果をもつ保湿基剤として様々な化粧品に用いられている。

 同社とパートナシップ契約を締結している米国ジェノマティカ社が開発した植物由来の1,3₋ブチレングリコール「BRONTIDE」の性能は、石油品と同等で、同社は精製技術などを駆使し臭気などの改良を検討している。

 温室効果ガス排出量50%の削減を実現するサステナブル原料で、欧州のREACH規制に登録済み。日本のISO16128基準で自然由来指数は1、USDA(米国農務省)のBioPreferred programで100%植物由来製品に認証されている。

 展示会ではそのほか、高安全性・低刺激性を有する非イオン性界面活性剤「ポリグリセリン誘導体」から、洗浄性と起泡性に優れ、泡質改善を促す洗浄剤・起泡剤や、微量添加で様々なオイルを無色透明に増粘するオイル増粘剤を紹介する。
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