ツバキスタイル、新工場竣工で水平リサイクル事業を本格化

週刊粧業 2023年5月15日号 11ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品・トイレタリー容器では初の試み
ツバキスタイル、新工場竣工で水平リサイクル事業を本格化
 化粧品・トイレタリー容器の製造・販売を行うツバキスタイルは、容器大手のグラセルも資本参加する新会社「BEAUTYCLE」のもと、化粧品・トイレタリー容器の水平リサイクルの取り組みを推進している。

 同社は、早い段階からSDGsの理念に合致した環境対策容器の提案に注力してきたが、最終的には捨てられたり、燃やされたりすることは否定できないことから、回収から容器製造までを一貫して行える仕組みの構築に着手した。

 新日本製薬と実施した店頭回収プログラムも話題を集め、非常に多くの問い合わせが寄せられているという。5月11日には、従来のボトル容器製造機能とリサイクル工場の機能を併せ持った、ハイブリッド型の新工場が竣工した。まずは既存顧客を優先的に、年内10社との取り組み実現を目指す。

 「飲料ペットボトルのリサイクルを行う企業に協力いただきながら、情報収集や社員研修を実施するなど、試行錯誤しながら取り組みを進めてきた。なお、飲料ペットボトルではリサイクルシステムが確立しているが、化粧品・トイレタリー業界では初の試みとなる。再生PET容器やバイオマスPET・PEの提案から一歩踏み込んだ環境対応施策として、非常に多くの企業に興味を持っていただいている」(代表取締役社長 杉山大祐氏)

 出展ブースは、BEAUTYCLEとツバキスタイルで半面ずつ使用し、BEAUTYCLEでは、パネルや動画による取り組み紹介のほか、サンプル製品やフレーク・ペレットなどの展示を行う。ツバキスタイルとしては、ガラスのような肉厚2層容器、環境対策可能なエアレスデラミ容器、大人気のマットPEボトルなどを紹介する。

 同社は、ユニークさやオリジナリティを追求することで、容器としての付加価値を高めることを得意としている。22年は見た目が美しく機能に優れた2層容器が好調に推移し、数字を牽引した。特に、シャンプーやトリートメントなど、ヘアケアでの採用が増えている。

 「今年については、2ケタ以上の成長を見込んでいる。従来のボトル提案が好調に推移していることに加え、水平リサイクル事業の本格化により企業としての価値も高まっていくと考えている。なお、佐賀県神埼市のBEAUTYCLE新工場については見学通路を整備し、周辺地域への貢献も視野に入れている。さらに、実証実験的にゴミの回収を実施していたり、当社の取り組みに共感してくださる、九州に拠点を持つ企業とアライアンスを組むことで、水平リサイクルのプロジェクトをより活性化させることができるのではないかと考えており、現在話し合いを進めているところだ」(杉山社長)
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