香栄興業、海藻を植物性乳酸菌で発酵させた新素材を提案

週刊粧業 2023年5月15日号 10ページ

香栄興業、海藻を植物性乳酸菌で発酵させた新素材を提案
 香栄興業は、CITE JAPAN 2023にて、前回比で1.5倍に拡大したブースを「新製品」「機能性素材」「サステナブル」「発酵」「香料」の5つにゾーニングし、製品ラインナップの幅広さをアピールしつつ、来訪者のニーズに合った最適な提案に努めていく。

 「新製品」ゾーンでは、北海道産真昆布を北海道漬物由来の植物性乳酸菌で発酵させたオリジナル素材として「アルガヴィータF」を紹介する。出汁用の端や折れて売り物にならない真昆布を活用しており、アップサイクルに対応した新素材としてアピールしていく。

 同素材は、化粧品用途で海藻由来の発酵素材が少ないことを受け開発された。厳しい環境でも生きられる強さをもった漬物由来植物性乳酸菌を使用し、海藻に酵素などの添加を一切行わない独自処理を施すことにより、乳酸菌の生育に必要な栄養素を効率的に引き出すことに成功した。「線維芽細胞増殖促進」「コラーゲン産生促進」「ヒアルロン酸産生促進」といった賦活作用が確認されており、抗シワ・抗老化素材として提案していく。

 沖縄県産のアセロラ果実を植物性乳酸菌で発酵・精製した「アセロラチェリー発酵液」と、こんにゃく由来グルコマンナンを独自の濾過技術により高純度及び可溶化させることで保湿剤として使いやすくした素材2品も新製品として紹介する。

 「機能性素材」ゾーンでは、薬用植物「オウレン」のエキスを添加した老化細胞除去素材を提案する。その一環として、5月19日には、アネックスホールF203にて、「皮膚老化細胞に着目した抗老化素材のご紹介」をテーマに技術発表会を行う。約200品の天然植物エキスをスクリーニングした結果、オウレンに最も高い老化細胞除去作用を見出したという。

 「発酵」ゾーンでは、2015年よりラインナップの拡充を図ってきた「植物発酵エキス」を紹介する。近年は同社が発酵に注力していることの認知が拡大し、カスタムオーダー品の依頼が増加している。菌種と植物の組み合わせで独自性を発揮できることや、発酵エキス化することで機能性が高まり独自素材の幅が広がることの周知に努め、採用件数のさらなる増加を図っていく。

 「香料」ゾーンでは、昨今の天然志向の高まりを受け、天然精油を浸み込ませたアロマストーンを用意するなど、より体感を重視した展示を予定している。香りのタイプを3つのテーマ(シトラス系、フローラル系、ハーブ系)に分けて紹介を行っていく。

 「当社が幅広い製品ラインナップを有していることを5つのゾーンで感じていただくとともに、あらゆる要望を解決できる存在であることを直に伝えていく。昨年完成させた新工場をフル活用し、お客様の発展に貢献していきたい」(藤倉努取締役)
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