花王、中期経営計画「K27」を策定、投資対効果を重視

粧業日報 2023年8月22日号 2ページ

花王、中期経営計画「K27」を策定、投資対効果を重視
 花王は、「K25」の計画との乖離要因を明らかにしつつ、構造改革と成長戦略を軸に中期経営計画を見直し、「K27」を新たに策定した。「K25」では「グローバル展開の遅れ」と「資本効率の悪化」が課題として浮上してきており、「K27」では国内を盤石化しつつ、海外で成長するための施策を実行していく。

 当初、1756億円の営業利益(20年度)からスタートした「K25」では2025年度に2500億円の営業利益を想定していたが、パンデミックや原材料高騰など外的要因を受け、2023年度は1200億円(構造改革費用除く)での着地が見込まれている。

 「パンデミックや原材料高騰に加え、インバウンド消失と中国市場の変化、日本市場と中国関連需要への偏重、売上・シェア拡大を優先し過ぎた事業・販売、課題カテゴリーにおける戦略転換の遅れなども重なり、花王の弱みが顕在化した。その最中、打ち返しのための戦略的値上げの実施、成長分野への集中投資、TCRの強化・固定費効率化に取り組んだが、新商品計画の未達、新事業構築の遅れにより収益の減少に歯止めをかけることができなかった」(長谷部佳宏社長)

 この数年の後退を踏まえ、「K25」で設定した基本方針(「持続可能な社会に欠かせない企業になる」「投資して強くなる事業への変革」「社員活力の最大化」)は変えず、具体的な成長軸を明確にしたうえで中期経営計画を練り直した。

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