山川貿易、創業60周年を迎え既存原料の提案に再注力

週刊粧業 2024年1月1日号 89ページ

山川貿易、創業60周年を迎え既存原料の提案に再注力
 2023年に創業60周年を迎えた山川貿易では、創業当初から販売する原料として、「チトカタライザー」「ビオカタライザープラセンタ」「ビオセラミドCH」の3商品の提案に改めて注力していく方針だ。

 「チトカタライザー」シリーズは、酵母「SaccharomycesCerevisiae」に特殊な前処理を施して、細胞内成分を変質することなく安定化し、ヘミチトリゼーションにより得られた懸濁物をろ過して除蛋白後に無臭化した無菌抽出エキスだ。

 酵母に、生酵母細胞への特殊な前処理を行い、酵母細胞が有効成分を最高に含んだ状態で抽出する独自の製法である「チトリゼーション」を行うことで、有効成分の損失が最小限かつ高濃度の天然有効成分が得られる。

 また、新規作用物質の獲得と阻害物質の除去を同時に行うことも可能だ。

 主な作用として、線維芽細胞におけるコラーゲン産生促進作用やヒトケラチノサイトにおける細胞賦活作用があり、ヘアケアやスキンケアアイテムを中心に採用が進んでいる。

 また、チトカタライザーの中でも最も売れている「チトカタライザーBG30」においては、BGをこれまでの合成由来から天然由来の成分に変更し、提案を行っていく。

 「ビオカタライザープラセンタ」は2023年から、新たな主剤を加えた2種類の主剤で提案を開始している。

 「これまでプラセンタエキスは、差別化が難しい化粧品原料の一つだったが、2023年から新しい主剤を用いて医薬部外品の製造が可能になったという点で、提案における新たな武器が増えたと実感している」(同社)

 天然セラミドである「ビオセラミドCH」は、バリア機能の修復やアトピー肌の改善を行うことに加え、セラミドの合成に関する複数の酵素タンパク質の発現促進効果を持つ。特にセラミドを肌から作り出す効果が支持され引き合いを集めている。

 2023年には、発現経路に関する研究論文が発表可能となり、さらに提案を強化している。

 「60周年を迎えたうえでの新たなチャレンジとして、既存原料の深掘りを進めており、新たな機能性の探索を行う取り組みが、好評を得ている」(同社)

 2024年に向けた新商品では、フランスのエリジェル社の原料を正規代理店として拡販していく。

 「エリジェル社は、クロロフィルをベースとしたカプセルに有効成分を内包させるカプセル化技術を強みとしており、2024年以降、提案を強化していく」(同社)
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 山川貿易、創業60周年を迎え既存原料の提案に再注力

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop