第95回 いよいよ人生借り物競争

【週刊粧業2018年10月29日号11面にて掲載】

 ヘアサロンの予約もSNSで直接やり取りする時代。秋になって、若い担当者のLINEのアイコンが変わったので、「いつもと違う感じ」と尋ねてみると、先月、友達の結婚式のときに、インスタ映えする背景だったので撮った1枚に変えたとのこと。

 でも、撮影した場所より気になったのは、いつもと違う感じのドレスアップ服は先輩に借りたというので、驚きました。20代の結婚式なら、二次会含めて、主席者の身元もわかる出会いの場でもあるわけだし、ウェディングゲストとはいえ、自分の魅力をしっかりアピールできるマイ勝負服で出席するのではと思うのですが、借り物で済ますとは?

 せめてZARAに飛び込んで、お手頃ドレスを購入するとかしなかったのかと聞いてみると、結婚式は写真が命。一生残るものなので、いつもよりいい服で行きたかったからこそ、オシャレな先輩からハイブランドをお借りしたのだと話してくれました。まさに、借りることに抵抗がない世代ならではのドレスアップ法です。

 借りるといえば、最近、読者モデルをしている大人の知人が引っ越しをしたのですが、洋服、バッグ、靴のストックが新居に収まりきらず、仕分けに時間を取られながら、実家と有料のレンタルルームに週末ごとに運び込む羽目になったのに、20代の娘はTシャツとジーンズ類、エコバックとスニーカー位で、大きめの段ボール一つを宅急便で送って終了。

 ママの作業を手伝うこともなく、さっさとデートに出かけてしまったと嘆いていましたが、お嬢さんがそれだけ身軽だったのは、モノをほとんど所有していないからでした。

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中村浩子

(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長

「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。

http://www.venus-project.jp/pro/02.html

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