資生堂、アジアと日本で展開する低価格スキンケア「専科」導入

カンタンに言うと

資生堂、アジアと日本で展開する低価格スキンケア「専科」導入

3年で20%近い伸び示す1000円以下のセルフ化粧水領域に第1弾商品

 資生堂は、新セルフスキンケアブランド「専科」を投入し、1000円以下の低価格スキンケア領域に本格参入する。成長著しいアジアの中間所得層を中心とするマステージ市場と、日本の拡大する低価格帯スキンケア市場を一体化して展開する戦略ブランドの第1弾は、保湿クリームのうるおいを化粧水の感触で肌に与える「保湿クリームからつくった化粧水」(全4品目4品種、オープン価格)で、日本では2010年9月中旬よりエフティ資生堂を通じて発売する。

 インテージのSRI調査(データ期間:2006年4月~2007年3月/2009年4月~2010年3月)によると、国内スキンケア市場は、中~高価格帯(2001年~、洗顔除く)の2009年度市場規模が06年度対比で2.2%減と縮小傾向にある中、低価格帯でも特に1000円以下の低価格帯スキンケア市場は、09年度市場規模が06年対比で3.3%増と拡大している。

 中でも、1000円以下のセルフ化粧水は09年度市場規模が06年度対比で18.7%増と、特に大きな成長を遂げており、全価格帯セルフ化粧水の中でも1000円以下の金額構成比は45.8%、数量構成比では67.7%を占める中心商品となっている。

 また生活者は、スキンケアでは、50%が保湿ケアを最も重視しているものの、手入れにかける時間は85%が少しでも短くしたいと考えている。そのような意識を背景として、しっかり保湿しながら簡単な手入れ、手頃な価格のスキンケアが求められていることが新ブランドの導入を後押しした。

 今回の新製品は、「単なる化粧水では物足りない、うるおいが続かない、でも短時間で済む簡単なシンプルケアは変えたくない」という生活者の声に応え、同社独自の乳化技術によって保湿クリームと同じ製法で、保湿クリーム級の高いうるおいがありながらベタつかず、指先が吸いつくほどの弾むような肌へと導くという。香料、着色料を一切使用しないシンプルな設計にもこだわった。

 このマステージ市場への対応はアジア全域を対象とし、複数のブランドによる展開を検討しているが、その1つとして日本の低価格市場と一体化させた展開を図ることで、スケールメリットを追求してコスト効率を高め、低価格でありながら高機能を持つ商品を展開する。

 その第1弾として、2011年から計画していたマステージ市場への本格展開の一部を前倒しし、単品高機能型の新スキンケアを、日本の低価格帯スキンケア市場に向けて発売すると同時に、アジア市場へ向けては2010年内に台湾、11年以降はアジア各国へも順次導入していく。

 発売直後の9月下旬より「あなたとつくるスキンケア」のキャッチコピーのもと、テレビCM、Webで発売プロモーションを展開。販売チャネルは、ドラッグストア、量販店、ホームセンター等、約3万4000店を予定している。

 〈商品ラインアップ〉
 保湿クリームからつくった化粧水(さっぱり)(本体200mL、つめかえ用180mL)▽同(しっとり)(本体200mL、つめかえ用180mL)

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