日本ルーブリゾール、2種の洗浄剤系原料の展開を開始

週刊粧業

カンタンに言うと

日本ルーブリゾール、2種の洗浄剤系原料の展開を開始

 日本ルーブリゾールは、2011年5月25~27日に開催された「CITE Japan 2011」より、洗浄剤向け増粘剤「Novethix L―10 ポリマー」(表示名称=アクリレーツ/メタクリル酸ベへネス―25コポリマー)の取り扱いを開始した。

 従来、増粘剤は低濃度の活性剤への処方が非常に困難とされていた。しかし「L―10」は、疎水的に改質された高性能のアルカリ膨潤性のエマルジョンポリマーであるため、低濃度の活性剤でも安定的に高い増粘作用を発揮するという。

 塩との併用も可能で、活性剤の配合レベルを下げ、塩の配合量の調整と合わせ低コスト処方の開発が容易にできる。

 また、低濃度活性剤と同様に、処方が困難とされているアミノ酸系洗浄剤に対しても高い増粘作用を発揮し、サロン用透明シャンプーへの応用が期待できる。似た素材では、以前より眼や皮膚刺激を抑え、処方をマイルドにする「Glucamate DOE-120」を取り扱っており、サロン専売品で高い実績も伴っていたが、ポリマー系の「L-10」は、物質の保持力が高いという特長を持つ。そのため、「パールの沈降や油浮きをより抑えたい時には、L-10を提案している」(ノベオンコンシューマースペシャリティーズ部藤岡賢大マーケットデベロップメントマネージャー)

 同時に、洗浄剤用液状レオロジー調整剤「Carbopol Aqua SF-2ポリマー」(表示名称=アクリレーツクロスポリマー-4)も紹介した。pH4~6の低い値でも、透明度の高い洗浄剤が作れるのが特長である。ヨーロッパにおいては、パラベンなどの防腐剤に対してネガティブな意識が高まってきたことにより、食品用途の安息香酸Naなどの防腐剤が使用される傾向にあるという。しかし、これらの防腐剤が最も抗菌力を発揮するpH5.5以下での処方では、透明性に劣るといった難点があった。

 今回新たに展開を始めた「SF-2」は、架橋構造を持つアクリル・エマルジョン系ポリマーで、ポリマー粒子が内部から外側の表面に向かって段階的に架橋が増大するため、低pH値でも高い透明性を実現した。

 従来の技術では透明度を高めるには、防腐力の弱まる中性にしなければならず、品質との両立が難しかったが、「『SF-2』は透明度が高いので、スクラブ剤やビーズなどを浮かべ、アイキャッチを訴求できる」(同氏)という。

 「CITE Japan」においては、コンディショニング剤の「Sensomer」同様「Novethix L-10」も非常に高い関心を集めた。「前回と比較しても100人以上も来訪者が増えた。技術者発表で先日発売した『Sensomer』と『L-10』を紹介したことが良い影響を与えられたのでは。手ごたえは非常によかった」(同氏)

ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 日本ルーブリゾール、2種の洗浄剤系原料の展開を開始

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop