化粧品容器商社のケイズ(本社=金沢市)が、得意とする海外商材の提案で調達の横幅と深みを拡大している。エンドユーザーの心に響く容器の周辺で、国内外を隔てた事業者の橋渡しに徹し頭角を表している同社の、国際化粧品開発展(ブース№8-44)における見どころとポイントを角嶋一幸社長に聞いた。
需要の高まりに応じ、専従スタッフを増員
――昨春のCITE Japanから本展にかけ、貴社が最も変化した部分は何でしょう。
角嶋 当社は海外製品の取り扱いを前面に出しているとおり、戦略的にこの部分を強化している。
海外の容器を国内メーカーの要望に応じて調整し、日本へ持ってくることが当社の中心的業務になってきた。この調達と提案はCITE Japan2011の以前から強化しているもので、実際、並行して海外製品の需要が高まってきた。
具体的にいうと、2012年は3月の組織改編で海外輸入に携わる部隊を増員し、新たに4名を加えて計10名で対応している。時節柄、中国語を話す人材も増やした。
輸入に携わる人員に厚みを増すだけでは片手落ちになるので、増大する商品量を厳格に管理できるよう品質管理や、受け入れ調整の部門も増強している。
――貴社が資材調達の“勝ち馬”だとしたら、これに乗って成功した最近の実例を聞かせてください。
角嶋 まず、容器における生産キャパシティーの問題で当社がお役に立てた例を挙げたい。
ある国内大手メーカーは日本での容器調達が限界に達し、海外仕入に活路を見出すなかで当社が間に立って調整をすることで問題を解決することができた。
ハイエンドの商品を扱う化粧品メーカーや、成長著しいヘアケアの企業など、供給の「量」の問題を解決することで当社がお役に立てた複数のケースがある。
また、アイデアの側面から貢献できた例では、韓国メーカーが持つ斬新なエアレス製品を有力メーカーに提案した際、高級感を出したい美白美容液と容器のイメージが合致して高評価を得ることができた。「シャットオフポンプ」と呼ぶ出口を塞ぐ仕様の容器がメーカーさんの要望を射止め、さらには末端のお客様も容器の意図を評価してくださったのではと思っている。
さらに、ある取引では二重容器を提案して採用していただいた。これは(構成する)パーツが多く非常に難しい案件だったが、ナショナルブランドを擁するメーカーさまの高い要望に添わせ、上手く仕上げた結果だった。
当社の現場スタッフも相当な努力をしたが、ヨンウ社と一体で懸命に動いて出した好結果といえると思う。
この記事は週刊粧業 2012年6月25日号 6ページ 掲載
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