化粧品業界のエコロジー活動は主に容器の回収と詰替用によるリサイクルとゴミ減量化が中心である。回収した容器から生まれた再生容器の利用も進みつつある。特に詰替用は大手メーカーのスキンケアまで普及し、より身近な存在になりつつある。
詰替用と言えばシャンプーなどのトイレタリー商品や液体洗剤などのハウスホールド製品が中心であり、化粧品ではファンデーションなどの粉モノが主流だった。しかし今日ではセルフの低価格ラインを中心に化粧水や美容液などスキンケアまで詰め替えが登場した。百貨店系の高級ブランドでもポンプのない付替用の売上げがリピーターに愛用されつつある。
容器の回収は郵送と店頭持参に別れ、自社商品かエコロジー商品をギフトとして用意することで参加を促している。
それでも価格より環境保全を優先にする人は少数派だ。「環境を考える人は100人に1人だが、環境破壊と健康破壊は一致している」(エコロジー商品メーカー)との指摘もある。
価格競争が激しい日用品市場にあってエコロジー商品を選んで購入するのは、よほど強い意志が必要となる。「高級化粧品の代金には高価な容器代も含まれており、必要以上のところにお金をかけている。この価値観が変わらないと覆すのは難しいだろう」(同)と語るように、エコロジーは時間と忍耐が必要なテーマと言える。
容器メーカーもエコロジー性を訴求するシリーズを導入するようになった。コストパフォーマンスの壁はあるものの、原料メーカー、本舗メーカー、消費者がそれぞれの視点で小さな投資をすればエコロジーの輪はさらに広がっていくだろう。(記事全文はこちら)
※画像は、アヴェダの「ダメージレメディ」シリーズ。
【記事掲載企業】
◎ザ・ボディショップ~「レインフォレスト」は水域環境に配慮、包材使用量を植林で相殺する取り組みも
◎アヴェダ~容器の再生素材比率を随時アップ、リットルサイズで容器素材を削減
◎ラッシュジャパン~空容器5個でフェイスパック進呈、再生プラスチック容器に切替えも
◎アルファネット~自然療法に基づく豪発日やけ止め、通年ユーザーの拡大に期待
◎フマキラー~10シリーズでエコレールマーク取得、エアゾール缶にエコキャップを採用
◎たかくら新産業~主力ブランドが今年に入り急伸、「MOO」は倍増ペースで快調
◎クレコス~「クオン」にメークとボディケア導入、奈良の間伐材からパッケージづくり
◎ライトウェーブ~界面活性剤ゼロ洗濯剤「バジャン」や無添加スキンケア「NANNA」展開
◎ドルチェ・ヴィータ・エッセンツィアーリ、「ファーモス・ナトゥーア」に新作多数
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この記事は週刊粧業 掲載
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