資生堂の魚谷雅彦社長は、このほど開催された決算説明会の中で、2014年度(2015年3月期)以降の取り組みについて説明した。
魚谷社長はまず、自らの責務について「140年を超える伝統と文化のある資生堂の社長として、50年、100年先を見据えて社業を発展させていくことだ」と定義し、その実現には「成長」と「スピード」が欠かせないとの認識を示した。
社長就任発表からの約100日間で各事業所を回り、約6000名の社員と変革の必要性について話し合う中、「市場の変化に対応できていないため、ブランド育成もうまくいっていない」「従来から築き上げてきた流通の仕組みが今の時代や消費者の変化に適合できていない」といった経営課題が浮上。「国内外の事業構造、本社と事業会社の役割や責任、組織のあり方が縦割りになっていること、新しい価値創造ができる人材の育成が十分できていないことが起因しており、抜本的な改革をしていくことが重要」との思いに至ったという。
敢えて、時間がかかるとの見方もある「ボトムアップを行いながらの改革」を選択し、経営層と社員が一体となった改革を進めていく。
「7月までには、大きな経営の指針を定め、その後、これまでの停滞をブレイクスルーさせるような大胆な改革案をまとめていく」(魚谷社長)
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この記事は週刊粧業 掲載
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