三洋化学工業、統一された世界感打ち出しブランディング力の高さをPR

週刊粧業 2015年5月27日号

カンタンに言うと

三洋化学工業、統一された世界感打ち出しブランディング力の高さをPR

 三洋化学工業では「CITE Japan2015」において、独特な空間と魅力的なパフォーマンス、物語性のある演出を通じ、サーカス団のように訪れる人に感動と快適を提供する。

 ブースのテーマは「パラートカ」。ブースを演目を披露する舞台にたとえ、ロシア語でテントを意味する言葉から名付けた。ブースで容器を手にした人が感銘を受け、同社と一緒に何かをつくっていきたいと感じ、期待感を抱かせるようなスペクタクルな舞台が、まもなく幕を開けようとしている。

ビジュアル重視のイメージ戦略
顧客の想像力をかき立てる提案

 今回のブースについて井上厚弘社長は「アンティークな雰囲気が漂うヨーロッパのチョコレートショップのようなダークブラウンを基調とし、サーカスに登場するピエロや象のキャラクターをデコレーションするなど、ブース、容器、カタログを同じトーンで統一する」と、イメージを語る。

 近年、容器業界のブースは装飾に凝った華やかなものが目立つが、その中に埋没しないよう、特定のカラーでデザインとモチーフを統一し、そこに細かいアレンジを加えることで、「当社が1つの世界感を打ち出すことが得意であり、ブランディングのお手伝いまでできる容器メーカーであることをアピールしていきたい」(井上氏)という。

 会場で配布するカタログも刷新し、従来よりコンパクトサイズにして文字で語るよりもビジュアルでイメージを伝える。

 「容器の具体的な仕様は直接当社にお問い合わせをいただくお客様が多いので、カタログは『かっこいい』『きれい』といった印象を残せればよい。厚みのあるカタログに比べるとシンプルだが、その分一人でも多くの方にお配りしたいと思っている」(井上氏)

 容器の具体的な内容は実際に3次元のサンプルをみながら話し合いを進めていく。昨年、東京営業所にショールーム「Q-Academy」をオープンした。ここには容器づくりのアイデアや新たな発想を生み出すきっかけになるサンプルや情報が集められている。さらに大阪本社には、ここで引き出したアイデアを具現化するデザイン塔「TOY BOX」がある。製造設備や技術を集約させ、ほぼ1日で試作品をつくることができるクリエイティブ施設だ。

 「目指すのは、お客様が想像する120%のもの。お客様が知っている世界の向こう側のものを提案し、想像力をかき立てるのが当社の仕事である」(井上氏)

重厚感のある超肉厚容器発表
エアレス容器を小ロットで提供

 ブースでは超肉厚容器「Eos」(エーオス)を新提案する。三井デュポンポリケミカル社の透明なアイオノマー樹脂「サーリン」を口の狭いブロー容器の外側に中空成型で密着させたもの。これにより、厚さ6~7ミリと超肉厚なガラス並みの重厚感が演出できる。容量は30 mLで、多角や流線といったデザインのアレンジも可能だ。ラベルを封入することもでき、転写フィルムの使用や蒸着も可能だ。

 「1番の魅力はその重厚感。美容液やスペシャルケアといった高価な化粧品にふさわしい装いと言える。『サーリン』はゴルフボールの表面に使われる非常に強靱な樹脂で、弾力や復元性が強いので傷がつきにくい。その中でも透明性の高いグレードを使用した。内側の樹脂にPPを使うことでコストパフォーマンスを高めている。『サーリン』とPPを一体化させるのは非常に難しいが、当社独自の成型技術を駆使して実現した。落としてもよほどのことがない限り割れないのも魅力だ」(井上氏)

 昨年導入した新技術「カフカデコレーション」は凸部にホットスタンプを押すなどアレンジ力を高めて再提案する。立体的な加飾技術が評価され、すでに多くの引き合いが寄せられているという。

 さらに、エアレス容器にも着手する。海外メーカーのポンプ機構専門メーカーとの提携により1000本からの小ロット提供が可能になった。エアレス容器の取扱いは自社製品では初めて。

 「まずは30 mLからスタートし、加飾にも対応する。ポンプを提携先から調達し、容器を当社が用意し、組み立ても自社で行う。小ロット、低価格で提供できるエアレス容器として提案していきたい」(井上氏)

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