2020年の中元市場はコロナの影響で縮小傾向に

粧業日報 2020年6月16日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 花王は購入単価アップが見込まれる「アタックZEROギフト」の展開を強化
2020年の中元市場はコロナの影響で縮小傾向に
 2019年のギフト市場を振り返ると、ここ数年のトレンドと同様、中元・歳暮ギフト市場の全体的な縮小傾向を受け、金額で前年比95%、件数で97%と引き続きダウントレンドとなっている。

 内訳をみてみると、贈答世帯率が微減で、50代以上の構成が約7割強へと高まり、平均単価は約94%となっている。

 トイレタリーの洗剤ギフトにおいては、金額・件数・平均単価ともに前年割れが続いている。

 衣料用洗剤ギフト市場においては、粉末セグメントが縮小し、濃縮タイプを含む液体セグメントの構成は約83%となっている。また、液体セグメントでの濃縮液体と在来液体の構成比は、在来液体がやや上回る状況となっている。

 なお、液体セグメントにおける機能別の構成比は、洗浄が4割、洗浄・消臭が2割、抗菌・消臭が約2割、香りが約1割となっている。

 20年中元ギフト市場は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、不要不急の需要であるギフトに関して、中元や歳暮のみならず、実施が難しくなっている冠婚葬祭をはじめ、お見舞いや快気祝い等がなくなることなどが想定されており、今後も市場自体が縮小した状態が継続していくことが見込まれている。

 こうした中、花王では2020年も昨年同様、購入単価アップが見込まれる「アタックZEROギフト」(1000円、1500円、2000円、2500円、3000円、4000円、5000円)を中心にカタログと店頭展開で、衣料用洗剤ギフト市場の活性化を図っていく。

 特に今年の中元は「アタックZEROワンハンドギフト」(2000円、2500円、3000円、4000円、5000円)や「アタックZEROドラム式ギフト」(3000円、5000円)もラインアップに加え、さらに「贈り物のスタンダード」や「貰って喜ばれる機能を兼ね備えた商品」の認知・定着を図る。

 また、新型コロナの影響で消費者の衛生意識が高まる中、洗剤ギフトが「清潔を贈る」ギフトであるといったコミュニケーションも図っていく。

 店頭では、「アタックZEROギフト」を核としたアタックギフト総合展開を、コミュニケーションでは新聞広告・雑誌広告により購買意向喚起、認知・理解を促進し、Webではブランドサイトでのラインアップ紹介と贈答知識の啓発を図っていく。
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