ライオン、令和2年度関東地方発明表彰「発明奨励賞」を受賞

粧業日報 2020年11月25日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 「まがる・おれない安全ハンドルの歯ブラシ」の特許で
ライオン、令和2年度関東地方発明表彰「発明奨励賞」を受賞
 ライオンが開発し「クリニカKid's ハブラシ0‐2才用、3‐5才用」に応用された乳幼児用「まがる・おれない安全ハンドルの歯ブラシ」の特許(特許番号:6591988、技術分野:使用者の口腔の損傷を抑制可能な歯ブラシ)が、公益社団法人発明協会主催の令和2年度関東地方発明表彰にて「発明奨励賞」を受賞し、11月12日に新横浜プリンスホテルにて表彰式が行われた。

 「歯みがき習慣」は、乳幼児期(3歳頃)に自分で歯みがきすることをきっかけに定着させていくことが重要とされているが、乳幼児が歯みがき中に歯ブラシをくわえたまま転倒し、口腔外傷を負う事故が報告され、消費者庁などが注意喚起を行っている。

 こうした背景から開発者らは、保護者がいだく乳幼児の転倒による外傷リスクを低減し、安心して「歯みがき習慣」を身につけて欲しいという強い想いから、従来困難とされていた安全性と清掃力を両立できる歯ブラシを発明した。

 今回の発明では、従来の歯ブラシ開発から発想を転換。「『歯ブラシは硬いもの』という考えを棄却し、柔らかいゴムをあえて主材料にして硬いプラスチックの使用量を最小にした2層構造にする」「硬いプラスチックをゴム素材の内側に背骨のように組み入れ、その断面を楕円形にすることで方向によって曲がりやすさをコントロールする」という2つの工夫を施した。

 その結果、ヘッド部に外力がかかるとネック部が側面方向に曲がって衝撃を逃がすことができる一方、ブラッシング時にはブラシの反対側に反りにくいのでしっかり磨くことができるという。

 同社では、歯磨き中の転倒による口腔外傷リスクに対応した安全設計のデータとして、モデル実験にて同社従来品より衝撃を95%低下させることを確認している。

 また、被験者31名を対象とした清掃力試験の結果、従来の硬い歯ブラシと同等レベルの清掃力を発揮することも確認している。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > ライオン、令和2年度関東地方発明表彰「発明奨励賞」を受賞

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop