味の素、ブラジル工場稼働でアミノ酸系洗浄剤の増強体制構築

週刊粧業 2020年12月7日号 10ページ

味の素、ブラジル工場稼働でアミノ酸系洗浄剤の増強体制構築
 味の素は11月、ブラジルにアミノ酸系洗浄剤(液体)工場を新設した。アミノ酸系洗浄剤の需要がグローバル市場で急速に高まる中、供給体制を増強しさらなる提案を進めていく。

 アミノ酸系洗浄剤は、生分解性が高いため環境負荷が小さく、また肌に優しい特性から、シャンプーやボディソープ・洗顔料等へ幅広く使用されている。

 特に環境配慮を含むSDGsへの関心が高まる近年は、石油系洗浄剤の代替として需要が拡大しており、同社のアニオン界面活性剤「アミソフト」(グルタミン酸由来)や「アミライト」(グリシン、アラニン由来)の受注も順調に増加している。

 こうした中、新設したブラジル工場の稼働により「アミソフト」の生産能力を同社グループ全体で約60%増強する。これに伴い、従来設備を転用することで「アミライト」も約30%増産予定で、同社は顧客の要望に対応できる体制を段階的に整えていく。

 一方、環境と人にやさしいアミノ酸系のカチオン界面活性剤「CAE」は、衛生関連の商品へ採用されている。

 衛生関連商品は今後も一定の需要が続くと予想されており、同社は供給体制を強化した「アミソフト」と同様に21年5月開催予定の化粧品産業技術展「CITE JAPAN」に向けて拡販の準備を開始している。

 また営業面では、Webを活用した提案を国内外の顧客へ強化している。顧客からは「対面プレゼンテーションと比較して距離が近いため、途中で質問がしやすい」と好評を得ているという。

 「業界全体で徐々に中国へのアウトバウンドが回復する中、今後も拡大が期待できる中国市場に対してはWebセミナーを積極的に開催し提案を強化していく。またグローバル市場でさらなる需要が見込まれるアミノ酸系原料についても、ニーズに合わせて適宜、供給体制を強化していく」(素材事業部)
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