一丸ファルコス、苺「あまおう」由来の乳酸菌を応用した原料を発売

週刊粧業 2020年12月7日号 6ページ

一丸ファルコス、苺「あまおう」由来の乳酸菌を応用した原料を発売
 一丸ファルコスは、福岡県の名産苺「あまおう」由来の乳酸菌原料「王様いちごの乳酸菌」(化粧品表示名称・乳酸桿菌、マルトデキストリン)を10月より発売した。

 乳酸菌シリーズとして、「ラ・フローラ EC₋12」(2017年5月発売)、国産米由来の「ラ・フローラ K₋1」(20年3月発売)に続く第3弾となる。

 「コロナ禍のマスク着用により顕在化している肌トラブルにも有効な原料のひとつとして紹介を進めていく」(同社)

 ヒトの皮膚に1兆匹以上存在している肌フローラ(皮膚常在細菌叢)は、多種多様な菌からなる。皮膚常在細菌叢には、酸性物質やグリセリンを産生する「肌の善玉菌」と呼ばれる表皮ブドウ球菌やその仲間のCNSが存在している。

 「肌の善玉菌」は、肌表面の保湿成分やpH、免疫などの調節により皮膚のバリア機能に関わっている。

 同社は肌フローラ研究で、加齢により「肌の善玉菌(CNS菌数)」が減少することを突き止めるとともに、肌の善玉菌を育て、肌の改善を促す乳酸菌体を探索し、化粧品原料として応用している。

 「王様いちごの乳酸菌」は、福岡県の名産苺「あまおう」より単離された植物性乳酸菌「Lactobacillus plantarum AMAOU」(不溶性菌末)を用いている。化粧品原料として応用したのは同社が初めて。

 評価試験では、「王様いちごの乳酸菌」1%添加により、肌の善玉菌の一種である表皮ブドウ球菌を増加させる効果が認められた。

 そのほか、皮膚を護るとされる抗菌ペプチドや免疫賦活因子の発現を増やす効果なども確認している。

 さらに、このほど自社開発原料である糖蜜含有酒粕エキス(和美乃盆盆)を用いた化粧品メーカーの桃谷順天館(本社=大阪)との共同研究で、アトピー性皮膚炎の悪化の一因とされる黄色ブドウ球菌を抑制する作用を見出し、IFSCC2020でも共同発表した。

 「和美乃盆盆」もまた、皮膚常在細菌叢のバランスを整える原料として新たに紹介を進める。
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