ライオン、新規皮膚洗浄剤連用による肌へのプラス効果を確認

粧業日報 2022年8月1日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 抗炎症・低刺激組成により肌の保湿効果・かゆみ抑制効果が発現
ライオン、新規皮膚洗浄剤連用による肌へのプラス効果を確認
 ライオンは、皮膚洗浄剤(モデル組成)連用による肌の保湿効果とかゆみ抑制効果を確認した。その皮膚洗浄剤は、炎症抑制の有効成分として使われるグリチルリチン酸ジカリウム(GK2)、アミノ酸系界面活性剤、カチオン化高分子を組み合わせたもので、「第121回日本皮膚科学会総会」にて発表した。

 GK2は抗炎症成分として配合されることが知られているが、アミノ酸系界面活性剤との併用効果に関する皮膚への影響についての検討はほとんどなかった。また、アミノ酸系界面活性剤は刺激が少ないことが知られているが、カチオン化高分子との効果についての検討もほとんどなかった。

 そこで研究では、GK2、アミノ酸系界面活性剤、カチオン化高分子の組み合わせによる、肌の保湿効果とかゆみ抑制効果について検証した。

 研究では、「GK2+アミノ酸系界面活性剤+カチオン化高分子の組成」「脂肪酸系界面活性剤+カチオン化高分子の組成」「脂肪酸系界面活性剤組成」の3組成について、痒み症状を抱える成人男女、各組成群11~13名に4週間連用してもらい、肌の保湿効果として経表皮水分蒸散量、かゆみの指標になる電流知覚閾値を測定し、検証を行った。

 その結果、「GK2+アミノ酸系界面活性剤組成+カチオン化高分子」の組成において、他の2つの組成に比べて保湿効果として経表皮水分蒸散量が抑えられていた。また、同組成において、かゆみ指標である電流知覚閾値は高くなっていた。

 これらの結果より、アミノ酸系界面活性剤、カチオン化高分子とGK2の組み合わせは、保湿効果とかゆみ抑制に効果があることを確認した。
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