ライオン、対話型生成AIを国内従業員約5000人に公開

粧業日報 2023年6月16日号 4ページ

ライオン、対話型生成AIを国内従業員約5000人に公開
 ライオンは、日本マイクロソフトが提供する最新デジタル技術「Azure OpenAI Service」を活用して自社開発した対話型生成AI「LION AI Chat Powered by ChatGPT API(LION AI Chat)」を、同社グループの国内従業員約5000人に向けて5月22日に公開した。

 同社グループは、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」というパーパス(存在意義)を起点に、経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の実現に向けた企業活動を進めている。

 2021年に策定した中長期経営戦略フレーム「Vision2030」では、経営戦略の1つとして「成長に向けた事業基盤への変革」を設定し、既存業務の革新と効率化に取り組んでいる。

 今回開発した「LION AI Chat」は、同社グループの国内従業員に公開し、広く活用を促す。企画資料の作成サポートや、専門用語を理解しやすい一般的な言葉に翻訳することで社内外コミュニケーションを円滑にするなど、様々なシーンで業務効率化を図っていく。「LION AI Chat」は社内環境からのみアクセスでき、同社従業員は安心・安全に業務へ活用できる。

 公開にあたり、対話型AIに興味関心の高い従業員を募り、具体的な業務への活用アイデアを出し合うワークショップを実施した。デジタル意識の高い従業員が先行して活用事例を示すことで、「LION AI Chat」を有効活用できる人材の育成を進めていく。

 今後は業務効率化だけでなく、新しい価値を創造する事業を生み出すためにも最新デジタル技術を積極的に活用するとともに、会社全体のDXを推進し、より良い習慣をつくり、人々の毎日に貢献していく。

 同社は、不確実性の高い事業環境においても自らのパーパスを実践し続け、継続的な事業成長を実現するために、グループ全体の企業変革に直結するデジタル戦略を推進している。

 人々の行動や習慣を、デジタル技術やデータサイエンスを使って「科学」することで、人々のより良い習慣づくりを実現するための新しい製品・サービスを創出していくという想いを込め、「習慣を科学する」をデジタル戦略のスローガンとして掲げ社内外にアプローチしている。
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