日光ケミカルズ、抽出後のコーヒー粉をアップサイクル

週刊粧業 2023年7月10日号 57ページ

カンタンに言うと

  • 新規事業開発室で異業種との連携推進
日光ケミカルズ、抽出後のコーヒー粉をアップサイクル
 日光ケミカルズは5月、コーヒーグラウンズ(抽出後のコーヒー粉)をアップサイクルした新製品として、美白作用や抗酸化作用を有するオイル「NIKKOL Cafe extract Oil UC」と、消臭機能をもち、コーヒー粉をスクラブ剤として適切な大きさに粉砕した「NIKKOL Cafe scrub UC」を発売した。

 同社の新規事業開発室では、異業種企業との連携を推進しており、今回の新製品は、日本を代表するコーヒー総合企業であるキーコーヒーと、コーヒー抽出の世界大会(World Brewers Cup)でチャンピオンに輝いた経歴をもつPhilocoffea粕谷哲代表と連携して開発されたという。飲料製造において廃棄されていたコーヒーグラウンズを製造直後に回収、乾燥滅菌した上で化粧品原料に生まれ変わらせる。

 「コーヒーグラウンズは水分を多く含み抽出後、時間を置くと腐敗してメタンガスが発生することがある。このためコーヒーグランズを速やかに入手し、乾燥することが、製品化における課題だったが、キーコーヒーの協力により実現できた」

 中国では近年、上海の富裕層を中心にコーヒーブームが起きており、NIKKOL Cafe extract Oil UCは中国既使用化粧品原料名称目録に収載されているため、中国関連の引き合いも期待できる。

 製品の売上の一部は、コーヒー生産国の周辺支援に役立てられる予定だ。

 「未利用資源に付加価値を見出し有効活用するアップサイクルの定義を本質的に満たしている製品はあまりない。本製品はその本質に合致し、社会的にも意義のあることだと判断し、異業種企業との協業のもと、コーヒーグラウンズのアップサイクルに取り組み、実現に至った。新規事業開発室では今後もこうした取り組みを推進していく方針で、既存のビジネス領域に囚われず模索していきたいと考えている」
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