【週刊粧業2015年4月27日号12面にて掲載】
化粧品通販事業を行う上で、広告代理店、コールセンターなど、外部パートナーを活用する機会が多く出てきますが、付き合い方ひとつで事業成功に大きな影響を及ぼします。
事業が上手く行っている企業ほど、外部パートナーと上手に付き合っており、その会社、その担当者がもっている強みを最大限に引き出せている傾向があります。その結果、他社よりもプラスαの良い提案を、いち早く手に入れることが出来、事業成功のきっかけをつくっています。
パートナー企業と上手に付き合うために必要なこととは
①丸投げをせず、主体性を持つ。
②事業のパートナーと考え、理念やビジョンを共有する
③信頼関係を作る
④相手のモチベーションを高める
⑤直接のコミュニケーションを重視する
といった5つが挙げられます。
各パートナー企業はそれぞれの分野における専門家でありますが、だからといって、そのことを過信するあまり、丸投げをしては、事業が上手くいくはずがありませんので、主体性を持って事業に取り組むということを忘れてはなりません。
ある化粧品通販会社は、広告代理店と打ち合わせをする前に、自分で広告のラフを作りその上で、打ち合わせに臨んでいます。その為、打ち合わせの際には、お互いの意見、アイディアを出し合いながら進めることが出来、より磨きをかけたクリエイティブ作りをすることにつながっています。恐らく丸投げをしていたとすると、作り出せなかったことでしょう。
パートナーには自社が今後どのようなビジネスにしていきたいのか理念やビジョンを伝え、それに共感してもらうことで、強い信頼関係を築いて行くことができます。また、そのような信頼関係を築くことで、常に自社のことを意識してもらえるので、プラスαの提案にもつながって行きます。是非とも、積極的に理念、ビジョンの共有を図るようにしていくと良いでしょう。
逆に、最も避けたい事として、意味もなく値引き交渉をして、相手のモチベーションを下げたり、電話やメールによるコミュニケーションばかりで、直接顔を合わせる機会を作らないということです。ビジネスといえども、人と人の付き合いです。相手の力を引き出すには、相手のモチベーションを高めるような付き合い方を心がけていくことが大切です。
ある通販会社は、コールセンターのオペレーターに工場見学をしてもらい、会社への理解を深めてもらったり、コールセンターへ足繁く通い、モニタリングを行い、Q&A作りや研修を積極的に行ったり、またオペレーターと会食を通して直接会話をする機会を設け、信頼関係を深めています。
通販事業を行う上で欠かせない外部パートナーの存在。付き合い方ひとつで事業成功のチャンスを掴み取ることにも、逆に遠のくことにもなり得るのです。もし、外部のパートナーと上手く付き合えていないと感じるようなことがあれば、付き合い方を振り返ってみてはいかがでしょうか?