【週刊粧業2018年3月5日号5面にて掲載】
社員数が少ないうちは、他の社員が行っていること、会社に来たクレームや現状の課題などすぐに情報共有ができます。結果として、会社としての意思決定もすばやくでき、すぐに施策も実行に移せます。
しかし、社員が増え、組織が大きくなるとだんだん他部署の社員が何をしているのかといったことが、伝わりにくくなってきます。
似たような仕事を2つの部署で行っていたり、過去に失敗したテストを新たに実施してしまったりと無駄な仕事も発生してしまいます。
そういったことを避けるためにも社内のコミュニケーションの強化はとても大切になります。
ただ単に「コミュニケーションを取りましょう」と言ってもかけ声だけで終わってしまいますので、会社として環境を作るのが有効です。
通販会社A社では他部署の取り組みについて皆が関心を持てるように社内報の作成をすることにしました。社内報では各部署の社員、その部署で取り組んでいる仕事、新人研修の様子、お客様とのエピソード等を面白おかしく紹介しています。社内報を継続して発行することで他部署の取り組みも多くの社員で共有することができるようになりました。最初は手探りで始めた取り組みでしたが、気が付けば3年近く継続しています。
通販会社B社では卓球台を購入し、全社員が1日15分卓球をするルールを作りました。卓球を通じて社内に笑い声が増えたのと一緒に遊ぶ時間が増えたので、社員同士のコミュニケーションが以前よりもスムーズになりました。また、仕事ではおとなしい社員が卓球中にはしゃいでいる姿を見て、仲間の普段と違う一面を見ることもできました。
通販会社C社では定期的にジョブローテーションを行うと共に部署のメンバー構成もシャッフルしています。各人が様々な仕事を経験するだけでなく、メンバー構成も変えることで多くの社員と交流ができ、コミュニケーションが深まるような仕組みになっています。
他にも毎日行っている朝礼で各部署持ち回りで現状の施策の発表を行ったり、ランチはなるべく違う部署の人と食べるよう働きかけている会社もあります。
日々の業務が忙しいとどうしても目の前の仕事に集中してしまい、視野が狭くなりがちです。
各自の裁量に任せているとどうしてもコミュニケーションは不足していきます。会社として社内のコミュニケーションが今より取れるような環境作りや仕組みを考えてみてはいかがでしょう?