【週刊粧業2018年11月5日号4面にて掲載】
先日、あるオーガニック化粧品を販売しているお店に行きました。こちらのお店にいくことが目的ではなかったのですが、お店の前を通ると、高く積み上げられたディスプレイに目が止まり、興味を引かれたのがきっかけです。
積み上げられた商品を手にすると、タイミング良く店員さんが『商品を手に塗ってみませんか?』と声をかけてきました。とてもタイミングが良かったので、嫌な気分にもならず、手に塗ってもらいながら、商品の説明を聞いていると、とても分かりやすい軽快なトークにどんどん引き込まれていきました。そんな私の表情を見てか、店内奥に案内をし、他の商品と組み合わせて使うとさらに良いという説明をしてくました。
商品価格を見ながら買うか迷っていると、『お試し品もありますよ』とハードルを下げた提案をしてきました。さらに、その商品の購入を決めたときには、今なら『あと○○円プラスするだけで、先ほどご案内した商品のミニサイズもついてきますよ』との提案を受け、お試し品とミニサイズを追加したお買い物をすることとなりました。
さらに、この場でメルマガに登録すると、サンプルプレゼントというトークで、あっという間にメルマガ登録までしていました。ディスプレイに目が止まり、商品に興味を持ち、購入して、メルマガ登録まで、およそ15分程度の時間だったと思います。
普段は、店員さんが近づくと、なんとなく見ることを止めてしまうのですが、店員さんの声かけのタイミングの良さ、分かりやすい、軽快な商品説明、商品提案の絶妙さが上手く機能して、購入というゴールまで自然と導かれていきました。
商品知識、接客についての教育にとても熱心なのだろうと感じたことと、お勧めすることが当たりまえ、むしろ、その商品を使ってもらってお肌がキレイになってもらうことを使命と考えているのではとさえ感じることができました。
商品を積極的にお勧めするとお客様は不快に思うと考え、ついつい控えめになってしまう企業があります。しかし、本当にお客様のためになる商品と自信をもっているなら、このような積極的な商品説明と提案は喜ばれるでしょう。
もし、積極的な商品提案に少し躊躇してしまうと感じるなら、商品への愛着と自信、そして教育の徹底に目を向けることから始めてみてはいかがでしょうか?