【週刊粧業2016年6月6日号17面にて掲載】

 公認会計士の五藤です。今回は株価による財務数値の分析手法について取り上げたいと思います。PBRについては以前のコラムで取り上げたことがありますが、同様に株価を使用した指標にPER(Price Earnings Ratio-株価収益率)があります。PERは株価が一株当たり当期純利益の何倍になっているかを示しており、会社の収益性に比した株価の水準を示す指標です。

 例えば、当期純利益が100円の会社の株価が300であれば、PERは300÷100=3(倍)となります。当期純利益が全て配当されると仮定すると、株主は配当額の3倍のお金を支払って株式を購入していることになります。つまり株価が上回っている分は、投資家が将来にわたって購入代金を回収できると見込んでいる、つまり会社の将来性に期待していることを示しています。また、PERは個別の会社の数値による判断指標ではなく、同業他社間で比較することにより相対的に株価を評価する基準として機能します。

 ここで化粧品・トイレタリー業界の主要各社のPERの水準を見てみましょう。別表に主な業界各社の数値をまとめました。


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田中計士

新日本有限責任監査法人 シニアマネージャー

2000年、監査法人太田昭和センチュリー(現新日本有限責任監査法人)に入所後、化粧品、食品、宝飾品などの消費者製品メーカーを中心とした監査業務に従事。その他、株式公開支援業務、内部統制アドバイザリー、デューデリジェンス、経理財務専門誌への寄稿等、幅広い業務を行う。

http://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/industries/basic/cosmetics-and-toiletries/

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