【週刊粧業2015年4月27日号5面にて掲載】
これまで弊社でも再三にわたり調査してきた「女子ウケ」という視点。「同性ウケ」のトレンドを探るべく、「女性にモテる女性はどんな人なのか?」を分析してみました。
表は、弊社で行った最新の「女性が魅力的だと思う女性芸能人」の調査結果です。まずキーワードとして挙げられるのは「潔さ」。
1位の米倉涼子さんは高視聴率ドラマの功績者でもあり、その影響も大きいかもしれませんが、「美人でスタイルも良いのにズバッと主張する感じは嫌味がなくカッコよい」(46歳・専業主婦)という印象はもはや米倉さんの代名詞とも言えそうです。
3位の天海祐希さんも「フェミニンで裏表がなく自立している」(42歳・会社員)、篠原涼子さんも「サバサバしているのに色っぽさも持っている」(53歳・パート)。この3人の女優さん達はドラマの役柄からくるイメージも強いかと思いますが、調査コメントで共通しているのが「自立したサバサバしたキャラクター」。この「サバサバ感」は、昔から女性が同性を褒める言葉として挙げられ、特に目新しい価値観でもないですが、言い換えるならば「颯爽とした感じ」でしょうか。
この3人に共通して言えるのは「颯爽感」が前面に出るのではなく、あくまで「女性らしさ」が前提にある上で、一見両立しにくいサバサバといった男性的な要素を兼ね備えている点、すなわち「強さ」と「弱さ」の絶妙なバランス感覚が今ならではの気分として支持されているのではないかと思うのです。
2位の綾瀬はるかさんの幅広い世代からの高い支持は昨年の調査でも同様ですが、人気の元はその「妹キャラ的可愛さ」にあると思います。
単に「可愛い」という評価は男性が女性に向けがちですが、綾瀬さんへの女性からのコメントは「おっとりした可愛さ、清純さが素敵」(53歳・会社員)、「いつも自然体。彼女を見てるとほんわか安心する」(43歳・会社員)など「可愛さ」にプラスされた人柄も高評価の所以のようです。
また、若手女優の中では40・50代という本人より上の世代からの支持も多い稀な存在で、半端ない「妹っぷり」の評価は群を抜いていました。圏外順位にはなりますが、フィギュアスケートの浅田真央さんも40・50代女性から絶大な人気で「愛され妹キャラ」が定着しています。
時代ごとに微妙にトレンドは変わるでしょうが、この「潔さ」と「妹キャラ的可愛さ」の2つの要素はこの先も不動のものかもしれません。