コーセー、化粧品会社で初めて東大化合物ライブラリーを活用

粧業日報

コーセー、化粧品会社で初めて東大化合物ライブラリーを活用

 コーセーは、東京大学創薬オープンイノベーションセンター(長野哲雄センター長、以下同センター)の化合物ライブラリーを、化粧品会社として初めて活用し、新たな化粧品機能素材の創出研究を開始する。

 同社では、化粧品に新たな機能をもたらす素材の開発を精力的に進めており、これまでにもアンチエイジング素材「アスタキサンチン」や美白素材「サンペンズエキス」などの優れた化粧品機能成分を創出してきた。本年から、機能性に優れた素材を迅速に開発する目的で、化合物ライブラリーを利用する新素材探索をスタートし、効率的な素材探索を実践していく。

 優れた新規機能素材を見出すためには、独自の探索手段を開発するとともに、できるだけ多くの候補素材を効率よく評価し、機能性が高いものを選び出すことが必要となるが、「化合物ライブラリー」の利用はその有効な手段だという。

 化合物ライブラリーとは、化合物の構造や機能、合成品・天然物を問わず網羅的に化合物を収集、整理して保管するシステムで、このシステムを利用すると非常に多くの素材を一気に評価することが可能になり、素材評価のスピードが飛躍的に高まる。欧米では既に大規模な化合物ライブラリーが整備、活用され、創薬開発に活用される体制がとられている。

 同センターは、その前身である「生物機能制御化合物ライブラリー機構」として約21万の化合物ライブラリーを構築し、2009年4月より一般利用が開始された。本組織は2011年4月に「創薬オープンイノベーションセンター」に改称し、化合物の提供にとどまらない創薬ネットワークのハブを担う機関として産学官の研究支援を行い、日本の競争力の源泉となる体制の確立を目指している。

 今後、同センターのもつ約21万の化合物ライブラリーから構造特性により選び出した約3000成分について、培養細胞を用いたスクリーニングを重ねることにより、美白およびアンチエイジング素材の開発を推進していく。

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